カインジ湖国立公園

カインジ湖国立公園の魅力

カインジ湖国立公園は、ナイジェリアのナイジャ州とクワラ州に位置する、国立公園です。5640.82平方キロメートルという広大な面積を誇り、ナイジェリアの最大の野生動物保護区として知られています。この公園の特徴的な点は、ニジェール川をせき止めて作られた人工湖であるカインジ湖が存在することです。湖は水力発電のために造られたもので、漁業は禁止されています。湖の美しい景観は訪れる人々を魅了し、その周囲には多種多様な野生動物が生息しています。

公園内には、カインジ湖のほかにボルグ野生動物保護区、ズグルマ野生動物保護区の3つの区域があります。それぞれの区域は異なる野生動物たちの生息地を形成し、訪れる人々が様々な生態系を体験できるようになっています。特に、アフリカの動物たちの生息地として、カバ、ハイエナ、イボイノシシ、ハーテビースト、ウォーターバック、グリーンモンキーなど、多くの種類の野生動物が生息しています。しかし、以前は公園で見られたゾウの群れは、近隣にナイジェリア空軍の訓練用滑走路が設置されて以降、騒音を避けて移動してしまい、姿をあまり見せなくなっているとのことです。

カインジ湖国立公園はナイジェリアの首都アブジャから車で約6時間の距離にあり、国内外から観光客が訪れる人気のある観光地のひとつです。公園の設立は1976年に始まり、最初のふたつの野生動物保護区の統合が進められました。1979年には法的な裏付けが与えられ、その後もいくつかの改定が行われています。

政府は1980年にカインジ湖国立公園を世界遺産に登録するよう申請しましたが、残念ながら登録は認められませんでした。その後も暫定リストには入ったままとなっているものの、地域の重要な自然環境であることから、その保全と利用が求められています。また、カインジ湖北部のフォージ諸島は、ラムサール条約に登録されており、湿地の重要性が認識されています。

このように、カインジ湖国立公園はナイジェリアの自然界の豊かさを感じることができる場所であり、生態系の保護や観光資源としての重要性が高まっています。公園の訪問者は、ここで特有の動物や美しい景観とともに、ナイジェリアの大自然を体感できる特別な体験を得ることができるでしょう。

もう一度検索