クワラ州

クワラ州の概要

クワラ州（英語: Kwara State）は、ナイジェリアの西部に位置する州で、ミドル・ベルト地域の南西部にあたります。この州の州都はイロリンで、現在の知事はブコラ・サラキ氏です。クワラ州は1967年に旧北部州が分割されて誕生しました。当初は西部中央州と呼ばれていましたが、ニジェール川の地域名を基に現在の名が付けられました。イロリンはラゴスから北北東に306キロメートル、アブジャの西南西には約500キロメートルの位置にあります。2005年の時点で、州の人口は約259万2000人に達しています。

歴史

クワラ州はその歴史において、エシエ文化が栄えた地域であり、オヨ王国やヌペ王国の影響を受けてきました。1967年に当初の4州から12州へと移行した際に新たに設置され、ニジェール川南岸からベヌエ川との合流地点に至る広がりを持つ地域としてスタートしました。しかし、1976年にはビアフラ戦争後にイガラ族が住む部分がベヌエ州に移管され、その後も1991年に東部や西部のいくつかの地域が分割されて新たな州が設立されました。クワラ州は、南側にエキティ州、オスン州、オヨ州と接し、西側にはベナンのボルグ県が隣接しています。

観光名所

クワラ州では多彩な観光地が点在しています。特にエシエ美術館やオウ滝、イモレボジャ石室、オグンジョコロなどが訪れる人々に人気です。また、州都イロリンに位置するソビ丘陵は、観光名所として大きな特徴を持っています。加えて、広大な自然保護区と観光名所のエロ・オモラ滝も、多くの観光客に好評です。

地方行政区

1991年以降、クワラ州には16の地方行政区が設けられており、それぞれが地域の管理と運営を担当しています。

交通

交通の面では、ナイジェリア鉄道公社の鉄道がラゴスからイバダンを経由してイロリンに至っています。また、イロリン空港は国際線も運航しており、貨物便のハブ空港としての拡張計画が進められています。

住民

クワラ州には、さまざまな民族が暮らしています。特に西部にはバリバ族が多く、中央北部にはブッサ族、東部にはヌペ族が住んでいます。それ以外の地域ではヨルバ族が多数派です。

農業

農業はこの州の重要な産業であり、主に綿花、ココア、コーヒー、コーラナッツ、タバコ、ゴマ、ヤシなどの換金作物が生産されています。州内には、オバフェミアウォロウォ大学をはじめとする農業関連機関が存在し、技術指導や研究も行われています。

教育

クワラ州には2つの大学、2つの高等専門学校、さらには3つの教育大学が設置されており、地域の教育にも力を入れています。

著名人

この州にゆかりのある著名人には、国際連合事務総長の特別顧問を務めたイブラヒム・アッボーラ・ガンバリさんや、元ナイジェリア代表のサッカー選手ラシディ・イエキニさんなどがいます。

クワラ州は自然美と文化の調和が両立した地域であり、多様な観光スポットが訪れる人々を引き付けています。また、地元の住民と共に育む農業や教育の発展も、今後の課題と期待を含んでいます。

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