カイ・ソット

カイ・ザカリー・パーラド・ソット：フィリピンのバスケットボール界の新星

カイ・ザカリー・パーラド・ソット（Kai Zachary Perlado Sotto, 2002年5月11日 - ）は、フィリピンのラスピニャス出身のプロバスケットボール選手です。B.LEAGUEの越谷アルファーズに所属し、ポジションはセンターを務めています。幼い頃からバスケットボールに打ち込み、国際的な舞台での活躍を目指す彼の軌跡を紐解きます。

生い立ちとハイスクール時代

ソットはフィリピンで生まれ育ち、4歳からバスケットボールを始めました。幼い頃からティム・ダンカンやクリスタプス・ポルジンギスのような選手を目標としていました。2016年にはアテネオ・デ・マニラ大学附属高等学校に進学し、才能を開花させます。2018年のUAAPバスケットボール選手権ではチームを優勝に導き、ファイナルMVPを受賞。翌シーズンには平均25.1得点・13.9リバウンド・2.6ブロックを記録し、UAAPのジュニアMVPに輝きました。

アメリカへの挑戦と挫折

2019年11月、ソットはアメリカ合衆国へ渡り、ジョージア州アトランタにあるスキルファクトリーでトレーニングを積みました。2020年1月に行われたキング・インビテーショナル・トーナメントでは、3試合で平均27得点・10.6リバウンド・4.3ブロックを記録し、MVPを受賞。同年2月にはシカゴで開催されたNBAオールスターウィークエンドで、NBA主催の国際キャンプに参加するなど、将来を嘱望される存在でした。

しかし、大学へは進学せず、2020年5月13日にNBAGリーグ・イグナイトと契約。2020-21シーズンは新型コロナウイルスのプロトコルの問題や、フィリピン代表としての活動が重なり、開幕から欠場が続きました。その後、双方合意の上でチームを離脱。イグナイトでは1試合もプレーすることはありませんでした。この時期には、オーバータイム・エリートとの契約や2021年のNBAドラフトへのエントリー資格の問題など、様々な困難に直面しました。

オーストラリアでの挑戦

2021年4月21日、ソットはNBLのアデレード・36ersと特別指定選手として契約し、新たな挑戦を開始しました。2022年1月30日には、前年優勝のメルボルン・ユナイテッドを相手に12得点・4リバウンドを記録し、勝利に貢献。同年4月28日には2022年のNBAドラフトへエントリーし、複数のNBAチームとワークアウトを行いましたが、指名には至りませんでした。その後、代理人を変更し、アデレードに残留することを発表。10月28日のニュージーランド・ブレイカーズ戦ではシーズンハイの16得点を記録しました。2023年2月5日にアデレードからの退団を発表し、海外リーグへの移籍を決意しました。

日本でのキャリア

2023年2月7日、ソットはB.LEAGUEの広島ドラゴンフライズと契約し、日本でのキャリアをスタートさせました。同年6月29日には、NBAサマーリーグにオーランド・マジックの一員として参加。その後、2023年12月28日に横浜ビー・コルセアーズへの期限付き移籍が発表され、2024年6月21日には越谷アルファーズへの移籍が発表されました。しかし、2025年1月5日に行われたシーホース三河戦で負傷し、全治6ヶ月の前十字靭帯断裂と診断され、現在はリハビリに励んでいます。

家族と代表での活躍

ソットの父アービン・ソットと名付け親のラニデル・デ・オカンポも元プロバスケットボール選手で、PBAでプレーしていました。彼はフィリピン代表としても活躍しており、自国開催の2023年FIBAバスケットボール・ワールドカップに出場。2024年パリオリンピック予選のラトビア戦では18得点8リバウンドを記録しチームの勝利に大きく貢献しましたが、続くジョージア戦で負傷しました。

カイ・ソットは、その恵まれた体格と高いバスケットボールスキルで、今後ますますの活躍が期待される選手です。怪我からの復帰後、再びコートで躍動する姿をファンは待ち望んでいます。

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