カオスフィールド

カオスフィールド



『カオスフィールド』(Chaosfield) は、マイルストーンが2004年にアーケードで発表した縦スクロールシューティングゲームです。同年にはドリームキャストに移植され、その後、ニンテンドー ゲームキューブ|ニンテンドー_ゲームキューブ版『カオスフィールド エクスパンデッド』、PlayStation 2版『カオスフィールド ニューオーダー』が発売されました。

ゲーム概要



従来のシューティングゲームとは異なり、本作は道中を排除し、次々とボスに挑む「ボスラッシュ」形式を採用しています。難易度の異なる「オーダーフィールド」と「カオスフィールド」を切り替える「フィールドチェンジ」システムが大きな特徴です。開発スタッフの一人、永田大祐氏は、本作を複数人で制作した粘土に例え、その点を不満に感じていたと語っています。

ゲームシステム



操作は1レバー+3ボタン。Aボタンでショット、Bボタンでソード、Cボタンでフィールドチェンジを行います。A・B同時押しでウィングレイヤー、B・C同時押しでロックオンショットを使用します。

全5ステージ(フェイズ)構成で、各フェイズは3つの場面に分かれ、それぞれにボスが配置されています。ボスを破壊するか、制限時間が過ぎると次の場面へ進みます。自機がダメージを受けるとシールドを消費し、全て失うとゲームオーバーです。

プレイヤーと武器



プレイヤー機は3種類から選択可能です。

Mixed Blue (ミクスドブルー)
パイロット:HAL (ハル)
過去の戦闘データを基に改良された機体。平均的な性能で扱いやすい。
Flawed Red (フロードレッド)
パイロット:IFUMI (イフミ)
Mixed Blueをベースに機動力を強化した最新鋭機。移動速度が速い。
Fake Yellow (フェイクイエロー)
パイロット:JINN (ジン)
開発初期の試作機。火力は高いが、武装に癖がある。

各機体は共通して以下の武装を持ちますが、性能は異なります。

ショット:遠距離攻撃。フルオート連射。
Mixed Blue:前方二連ショットと炸裂弾。
Flawed Red:前方6方向ロックオンレーザー。カオスフィールドでは貫通性能。
Fake Yellow:射程の短い電撃とスパーク。
ソード:接近攻撃。性能差は無し。左右に装備され、連続攻撃が可能。
ウィングレイヤー:敵弾を防ぐ分身を発生。
Mixed Blue:前方に設置。
Flawed Red:自機周囲を回転。カオスフィールドで数が増加。
Fake Yellow:広範囲にランダム設置。
ロックオンショット:敵の攻撃可能部位をロックし攻撃。最大100ロック。
Mixed Blue:扇形にロックオンサイトを展開。
Flawed Red:円形にロックオンサイトを展開。
Fake Yellow:斜め左右にロックオンサイトを展開。

ウィングレイヤーとロックオンショットは「METAストック」を消費します。METAストックはMETAアイテム10個で1つ増加し、最大10までストック可能。初期ストックは3です。

アイテム



敵破壊時や被弾時にアイテムが出現し、METAストックの状態によって変化します。

METAアイテム(赤):METAストックが最大でない時に出現。ゲージを増加。
得点アイテム(金):METAストックが最大の時に出現。5000点。

アイテムは攻撃せずに待つと自機に引き寄せられます。

得点システム



コンボ:ウィングレイヤー、ロックオンショットでHIT数を稼ぎ、倍率を上げます。最大HIT数は9999。
タイムボーナス:ボス戦で制限時間内に倒すと、残り時間に応じて得点。

フィールドチェンジ



フィールドチェンジボタンで「オーダーフィールド」(低難易度)と「カオスフィールド」(高難易度)を切り替えます。切り替え時は無敵になり敵弾を消去。再使用にはクールタイムが必要です。

オーダーフィールド:敵の攻撃が緩やかでアイテムが多いですが、コンボを稼ぎにくい。
カオスフィールド:敵の攻撃が激しくアイテムが少ないですが、攻撃力が増加し、ロックオンショットでコンボを稼ぎやすい。

移植版の独自要素



エクスパンデッド (GC版):ザコ敵の追加、ボス攻撃パターンの変更、BGMリミックスなどを収録したオリジナルモード。処理落ちが減り、難易度が上昇。
ニューオーダー (PS2版):クリア済みのフェイズでスコアアタックに挑戦できる「チャレンジモード」を収録。敵の攻撃パターンが他機種と異なる。

開発



コンパイル倒産後、元スタッフの永田大祐氏は『アレスタ』の精神的な続編の企画を持ちかけられ、本作の開発が始まりました。オーダーフィールドとカオスフィールドを切り替えるアイデアは初期から存在しました。開発は難航し、永田氏は完成したゲームの内容が企画書からかけ離れたものになったと語っています。

評価



アーケード版は一定の評価を得ましたが、『エクスパンデッド』は週刊ファミ通のレビューで賛否両論の評価を受けました。ボスラッシュ形式の斬新さや達成感が評価される一方、人を選ぶシステムであることや、爽快感が薄いことが指摘されました。

関連項目



ラジルギ
カラス
イルマティックエンベロープ
ラジルギノア

これらのタイトルは「カオスフィールド」という単語と関連しています。

外部リンク



カオスフィールド公式ページ
GC版紹介ページ
* PS2版紹介ページ

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