カクテル・ソフトは、
株式会社エフアンドシー(F&C)が展開する
アダルトゲームブランドの一つです。その歴史は、有限会社キララと
株式会社ジャストの共同ブランドとして始まったことに遡ります。「カクテル」という名称は、この共同設立に由来しています。
しかし、有限会社キララが
株式会社アイデス(後に
株式会社化、現F&C)に社名変更した際、カクテル・ソフトはキララの自社ブランドとなりました。
1989年(平成元年)には『きゃんきゃんバニー』でデビューし、その後の展開で、キャラクター性を重視したポップな作風を特徴とするブランドとして、同じくF&Cのブランドであるフェアリーテールとの差別化を図り、F&Cの二本柱の一翼を担う存在として認知されるようになりました。
2001年(平成13年)には、F&Cの組織再編に伴い、カクテル・ソフトは活動を一時休止しました。同年
5月25日に発売された『univ 〜恋・はじまるよっ〜』と、
2002年(平成14年)
5月31日発売の『univ 〜愛・おまたせっ〜』を最後に、その活動は一旦停止しました。しかし、
2004年(平成16年)には活動再開が発表され、同年
11月26日には復帰第一作となる『天空のシンフォニア』が発売され、現在に至っています。
カクテル・ソフトは、多くのシリーズ作品や単独作品をリリースしており、特に
1987年(昭和62年)から
2000年(平成12年)までの組織改編前の作品群は、その初期の活動を語る上で重要な位置を占めています。
2001年以降の作品については、F&Cの項目で詳細を確認できます。
主要な作品シリーズ
きゃんきゃんバニーシリーズ
1989年6月に初代『きゃんきゃんバニー』が発売されて以来、数多くの続編がリリースされました。シリーズは、その可愛らしいキャラクターデザインとコミカルなストーリーで人気を博し、カクテル・ソフトの代表作の一つとして知られています。
1989年(平成元年)6月 - きゃんきゃんバニー
1990年(平成2年)
4月16日 - きゃんきゃんバニー スペリオール
1991年(平成3年)8月10日 - きゃんきゃんバニー スピリッツ
1992年(平成4年)
7月30日 - きゃんきゃんバニープルミエール
1996年(平成8年)1月26日 - きゃんきゃんバニー プルミエール/スピリッツ(FM TOWNS版)
1996年(平成8年)
11月22日 - きゃんきゃんバニープルミエール(Windows版)
1993年(平成5年)6月25日 - きゃんきゃんバニー エクストラ
1994年(平成6年)
11月11日 - きゃんきゃんバニー・リミテッド5 1/2
1997年(平成9年)1月30日 - きゃんきゃんバニー・リミテッド5 1/2(Windows版)
1996年(平成8年)
12月26日 - きゃんきゃんバニープルミエール2
1997年(平成9年)12月12日 - きゃんきゃんバニー1・Primo
2000年(平成12年)
8月25日 - きゃんきゃんバニー6 i・mail
晴れのちシリーズ
1989年に始まったこのシリーズは、日常を舞台にしたコミカルな展開が特徴です。
1989年(平成元年)9月 - 晴れのちおおさわぎ!
1995年(平成7年)
11月10日 - 晴れのち胸さわぎ
1997年(平成9年)4月25日 - 晴れのちときどき胸さわぎ
電撃ナースシリーズ
ナースを題材にしたこのシリーズは、そのユニークな設定とキャラクターで人気を集めました。
1992年(平成4年)
9月22日 - 電撃ナース
1994年(平成6年)7月29日 - 電撃ナース2 モアセクシー
レモンカクテルシリーズ
このシリーズは、様々なジャンルの作品を収録したコレクションとして展開されました。
1992年(平成4年)
10月9日 - Mayumi -まゆみ-
1992年(平成4年)10月30日 - けらけら星
1992年(平成4年)
12月11日 - ウィルの伝言
1993年(平成5年)3月26日 - レモンカクテル・コレクション
えろちっくBAKAノベルシリーズ
ノベル形式で展開されたこのシリーズは、その独特な世界観でファンを魅了しました。
1993年(平成5年)
8月17日 - 電話のベルが…
1995年(平成7年)4月28日 - いつかどこかで。
カスタムメイトシリーズ
キャラクターメイキングに重点を置いたこのシリーズは、自由度の高いカスタマイズ要素が特徴です。
1993年(平成5年)
9月17日 - カスタムメイト
1994年(平成6年)12月16日 - カスタムメイト & 電話のベルが…(FM TOWNS版)
1994年(平成6年)10月21日 - カスタムメイト2
1995年(平成7年)8月25日 - カスタムメイト2 & いつかどこかで。(FM TOWNS版)
1995年(平成7年)
12月8日 - カスタムメイト3
1996年(平成8年)12月12日 - カスタムメイト3(Windows版)
みっくすキャンディシリーズ
通信販売専用で展開されたこのシリーズは、その限定性がコレクターの間で人気を博しました。
1996年(平成8年)
4月6日 - みっくすキャンディ
1997年(平成9年)1月31日 - みっくすキャンディ2
1998年(平成10年)
1月15日 - みっくすキャンディ3
Pia♥キャロットへようこそ!!シリーズ
ファミリーレストランを舞台にしたこのシリーズは、その親しみやすいキャラクターとストーリーが多くのファンを魅了しました。
1996年(平成8年)7月26日 - Pia♥キャロットへようこそ!! ~We've been Waiting for you~
1996年(平成8年)
10月18日 - Pia♥キャロットへようこそ!! ~We've been Waiting for you~(Windows版)
1997年(平成9年)10月31日 - Pia♥キャロットへようこそ!!2
1998年(平成10年)
10月30日 - ぴあきゃろTOYBOX
1999年(平成11年)8月12日 - Pia♥キャロットへようこそ!! 1・2・TB
With You ~みつめていたい~
このシリーズは、恋愛をテーマにした作品で、その繊細な描写が特徴です。
1998年(平成10年)
9月11日 - With You ~みつめていたい~
1999年(平成11年)9月17日 - うぃずゆーTOYBOX
2000年(平成12年)
3月24日 - With You + TOYBOX NEW AGE PACK
Canvasシリーズ
このシリーズは、美術をテーマにした作品で、独特な世界観が特徴です。
2000年(平成12年)11月24日 - Canvas ~セピア色のモチーフ~
その他のタイトル
カクテル・ソフトは、上記のシリーズ作品以外にも、数多くの単独タイトルをリリースしています。これらの作品も、カクテル・ソフトの歴史を語る上で欠かせない存在です。
1989年(平成元年)
11月24日 - フルーツ・カクテル
1989年(平成元年)11月24日 - フルーツ・カクテル 別売りデータ集
1990年(平成2年)
1月28日 - セーラー服戦士フェリス
1990年(平成2年)7月28日 - 世界でいちばん君がすき!
1990年(平成2年)
12月5日 - イルミナ!
1991年(平成3年)6月22日 - カクテル・ソフトディスク増刊号(ダイジェスト集)
1991年(平成3年)
7月12日 - ナイキ(NIKE)
1991年(平成3年)9月14日 - COSMIC PSYCHO
1992年(平成4年)
3月12日 - 卒業写真/美姫
1992年(平成4年)6月 - 美少女通信 CHATのススメ
1993年(平成5年)
4月28日 - JYB ~メハメ・ハルーガは秘密の呪文~
1993年(平成5年)7月2日 - クィーンズ・ライブラリー(Queen's Library)
1993年(平成5年)
7月23日 - くるくる☆Party ~プリンセス・クエスト
1993年(平成5年)10月1日 - ANGEL(遊人の成人向け漫画を原作としてゲーム化)
1995年(平成7年)4月14日 - 濃縮ANGEL・120%
1993年(平成5年)12月1日 - Demon City(デーモンシティ)
1994年(平成6年)
4月28日 - ハーフムーンにかわるまで ~蘭宮涼の虹色玉手箱~
1994年(平成6年)12月16日 - True Heart
1995年(平成7年)
1月27日 - DokiDokiバケーション ~きらめく季節の中で~
1996年(平成8年)8月30日 - DokiDokiバケーション ~きらめく季節の中で~(Windows版)
1995年(平成7年)
7月25日 - DORADORAエモーション ~聖牌伝~
1996年(平成8年)1月26日 - 娘々台風
1996年(平成8年)
6月28日 - トラベル☆ジャンクション
2000年(平成12年)4月7日 - プリンセスメモリー
2000年(平成12年)
8月11日 - らぶ2ナビゲーション ~恋の免許講習~
カクテル・ソフトは、その多様な作品群で、
アダルトゲーム業界に大きな足跡を残しました。その歴史は、F&Cの歴史と深く結びついており、今後の展開にも注目が集まります。