カストゥーシュ・カリノーウスキ連隊

カストゥーシュ・カリノーウスキ連隊

カストゥーシュ・カリノーウスキ連隊（旧称：カストゥーシュ・カリノーウスキ大隊）は、2022年のロシアによるウクライナ侵攻を契機に、同国を守るために立ち上がったベラルーシ人義勇兵グループです。この部隊は、1863年のロシア帝国に対する蜂起を率いたベラルーシの英雄、カストゥーシュ・カリノーウスキにちなんで命名されました。

歴史

2014年のドンバス戦争で初めてベラルーシ人義勇兵グループ「パホニア分遣隊」が結成され、その後「ベラルーシ」戦術グループが設立されました。これらのグループは、ウクライナのために戦うベラルーシ人義勇兵を統合する役割を果たしました。キーウには、ウクライナ紛争で命を落としたベラルーシ人義勇兵を記念する碑が建てられています。

2022年3月9日、カストゥーシュ・カリノーウスキ大隊の創設が発表されました。部隊のモットーは「最初にウクライナ、次にベラルーシ」であり、彼らはいつかベラルーシに帰還し、ルカシェンコ政権から祖国を解放することを目標としています。2022年3月5日時点で約200人のベラルーシ人が大隊に加わりました。

2022年3月13日には、副司令官の「Tur」（Aliaksiej Skoblia）がキエフ攻勢での待ち伏せ攻撃で戦死しました。彼の勇気を讃え、ウクライナのゼレンスキー大統領は同年4月13日に彼にウクライナ英雄の称号を追贈しました。

大隊はウクライナ軍との連携を強化し、2022年3月25日に宣誓を行い、正式にウクライナ軍に編入されました。2022年3月29日には、イルピン奪還作戦にウクライナ軍と共に参加し、2022年3月26日には戦闘でDzmitry Apanasovich（「Terror」）が戦死しました。

2022年4月1日には、数千人の志願者が大隊に参加を希望しましたが、これらの志願者の審査や装備の調達には時間を要しました。多くは2020年から2021年のベラルーシ反政府デモ後に逮捕された反体制派でした。

2022年5月16日、中隊長のPavel「Volat」が戦死。彼は戦争開始以降で6人目のベラルーシ人戦没者となりました。

2022年5月21日、大隊は2個大隊からなる連隊に再編されました。これはベラルーシの兵士が直面する任務の拡大と、将来のベラルーシ国軍を構築する上での重要なステップと位置づけられています。

2022年6月17日、連隊の義勇兵がウクライナの勲章「For Battle Merit」と「Ukraine Above All」を授与されました。しかし、2022年6月25日から26日にかけて、Vlolat大隊の指揮官「Brest」がリシチャンシクで戦死し、他の数名のベラルーシ人戦闘員が拘束または行方不明になりました。

反応

ベラルーシの反体制派リーダーであるスヴェトラーナ・チハノフスカヤは、この連隊の創設を支持し、「ベラルーシからますます多くの人々がウクライナ人を助けるために参加する」と述べました。一方、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、義勇兵を「狂った市民」と批判しました。

ベラルーシ内務省は、2022年3月26日にカストゥーシュ・カリノーウスキ大隊の50人に対して、外国での武力紛争への参加を理由に刑事訴訟を起こしました。

有名なメンバー

Vadzim Kabanchuk - 大隊副司令官、市民ユース組織Zubrの創設者
Aliaksiej Skoblia - 大隊副司令官（戦死）
Pavel Shurmei - 元オリンピック漕艇選手、世界記録保持者
Dzyanis Urbanovich - 若手組織「ヤングフロント」の議長

関連項目

ウクライナ領土防衛部隊外国人軍団

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、カストゥーシュ・カリノーウスキ連隊に関するカテゴリがあります。
* 公式テレグラムチャンネル

カストゥーシュ・カリノーウスキ連隊は、ウクライナとベラルーシの自由のために戦う勇気ある人々によって構成されています。彼らの戦いは、単にウクライナを守るだけでなく、ベラルーシの将来の解放へと繋がっています。

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