カタルーニャ音楽堂

カタルーニャ音楽堂（カタルーニャ語: Palau de la Música Catalana）は、スペイン・バルセロナに位置する、息をのむほど美しいコンサートホールです。1997年には、サン・パウ病院と共に「バルセロナのカタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院」としてユネスコの世界遺産に登録されました（ID884）。

概要

この音楽堂は、建築家リュイス・ドゥメナク・イ・ムンタネーがムダルニズマ（カタルーニャ・モデルニスモ）様式を駆使して設計した傑作です。1905年から1908年にかけて、カタルーニャ・ルネサンス（文芸復興運動）において中心的役割を担った合唱団、ウルフェオー・カタラー（Orfeó Català、1891年設立）のために建設されました。建設にあたっては、バルセロナの篤志家たちからの多大な財政的支援がありました。この音楽堂の完成により、ドメネクは1909年にバルセロナ市から表彰を受けています。

1982年から1989年にかけて、オスカル・トゥスケッツ（Óscar Tusquets）とカルラス・ディアス（Carles Díaz）によって大規模な修復工事が実施されました。これにより、音楽堂はより美しく、機能的に生まれ変わりました。1997年にはユネスコの世界遺産に登録され、今日では年間50万人以上もの人々が、交響楽、室内楽、ジャズ、伝統音楽など、多様なジャンルの音楽を楽しむためにこのホールを訪れています。

登録経緯

サン・パウ病院と共に、20世紀初頭のバルセロナにおけるアールヌーボー様式の傑作として、その歴史的・文化的価値が認められ世界遺産に登録されました。これらの建造物は、当時の建築様式を色濃く残しており、バルセロナの文化遺産を語る上で欠かせない存在となっています。

登録基準

この世界遺産は、以下のユネスコの世界遺産登録基準を満たしていると評価されました。

(1) 人類の創造的才能を表現する傑作。
カタルーニャ音楽堂は、その独創的なデザインと装飾において、人間の創造性を際立って示す建築物であると評価されました。
(2) ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
この音楽堂は、当時の建築技術や芸術様式の発展に貢献し、その文化的価値は国際的に認められました。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
カタルーニャ音楽堂は、ムダルニズマという特定の時代の建築様式を代表する、卓越した例であると評価されました。

ギャラリー

関連項目

サン・パウ病院

外部リンク

* カタルーニャ音楽堂（カタルーニャ語ほか）

カタルーニャ音楽堂は、その美しい建築と素晴らしい音楽体験を通じて、訪れる人々を魅了し続けています。

もう一度検索