カット・コピー

カット・コピー（Cut Copy）

オーストラリア、メルボルンを拠点に活動するバンド、カット・コピーは、2001年に結成されました。エレクトロ・ポップやシンセポップといったジャンルを横断する彼らのサウンドは、結成当初から注目を集め、母国オーストラリアの人気レーベルであるModular Recordingsと契約を結びました。同レーベルを代表する看板アーティストとして、その名を広く知られるようになります。

当初はフロントマンであるダン・ウィットフォード（Dan Whitford）の単独プロジェクトとして始動しましたが、後にティム・ホーイ（Tim Hoey）、ミッチェル・スコット（Mitchell Scott）、ベン・ブラウニング（Ben Browning）が加わり、現在の4人組体制となりました。彼らはバンド形式での演奏に加え、DJセットでのライブも積極的に行い、その多才なパフォーマンススタイルで観客を魅了しています。

主な経歴

カット・コピーの活動は、2001年にEP『I Thought of Numbers』をModular Recordingsからリリースしたことから本格的にスタートしました。その後、2004年4月には1stアルバム『Bright Like Neon Love』を発表し、バンドとしての基盤を固めます。

彼らの評価を決定づけたのは、2008年3月にリリースされた2ndアルバム『In Ghost Colours』です。この作品は母国オーストラリアのアルバムチャートで初めての首位を獲得しました。その音楽性は批評家筋からも高く評価され、著名な音楽メディアであるピッチフォーク、Drowned in Sound、PopMattersなどが、その年のベストアルバムとしてトップ10に選出するなど、国内外で大きな注目を集めました。

続く3rdアルバム『Zonoscope』は2011年2月にリリースされ、オーストラリアのアルバムチャートで3位を記録しました。このアルバムも前作同様に高い評価を受け、ピッチフォークやステレオガムなどがその年のベストアルバムリストに加えるなど、バンドの地位を確固たるものとしました。2013年11月には4thアルバム『Free Your Mind』、その後も2017年に『Haiku from Zero』、2020年に『Freeze, Melt』と精力的に作品を発表し、その音楽性を深化させています。

メンバー

現メンバー

Dan Whitford – ボーカル、キーボード、ギター
Tim Hoey – ギター、サンプラー
Mitchell Scott – ドラム
Ben Browning – ベース

旧メンバー

Bennett Foddy – ベース、シンセサイザー

ディスコグラフィ

アルバム

Bright Like Neon Love (2004年4月5日、Modular Recordings)
In Ghost Colours (2008年3月22日、Modular Recordings)
Zonoscope (2011年2月4日、Modular Recordings)
Free Your Mind (2013年11月5日、Modular Recordings)
Haiku from Zero (2017年)
Freeze, Melt (2020年)

EP

I Thought of Numbers (2001年、Modular Recordings)
Hearts on Fire (2007年、Modular Recordings)
Far Away (2008年、Modular Recordings)

カット・コピーは、その洗練されたエレクトロ・ポップサウンドと、リスナーを引き込むメロディセンスで、世界中のファンを魅了し続けています。彼らの作品は、ダンスフロアを揺らすエネルギッシュなナンバーから、内省的で叙情的な楽曲まで幅広く、その多様性が音楽的な奥行きを与えています。Modular Recordingsからリリースされた一連の作品は、特に2000年代後半から2010年代にかけてのエレクトロニック・ミュージックシーンにおいて重要な位置を占めており、その影響力は計り知れません。ライブパフォーマンスにおいても、バンドセットとDJセットを使い分けることで、それぞれの場の雰囲気に合わせた最適な形で彼らの音楽を届け、観客との一体感を生み出しています。

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