カッパピア

カッパピアについて

カッパピアは、かつて群馬県高崎市に存在した遊園地です。この施設は、上信電鉄の子会社である高崎フェアリーランド株式会社によって運営されていました。カッパピアは2003年の閉園まで、地域の人々に愛されていましたが、今ではその跡地が観音山公園として整備されています。

遊園地の歴史

カッパピアの歴史は1952年にさかのぼります。この年、高崎市が戦後復興の一環として「新日本高崎子ども博覧会」を開催し、約50万人が訪れました。この博覧会で使用された遊戯機器をもとに高崎市が観音山遊園地を設立しましたが、経営は1960年に悪化し、一時閉鎖されました。

その後1961年に上信電鉄が経営を引き継ぎ、高崎フェアリーランド株式会社を設立、1962年に遊園地として再オープンしました。1965年までは動物園も併設されていたものの、撤退後には1976年に「お猿の国」が設置されました。

1969年には園内にプールが開設され、名称を「カッパ・ユートピア」とすることに決定。その後、このプールの人気が高まり、1990年代には「カッパピア」が遊園地全体の総称として用いられるようになりました。1980年代にはタカラと連携した「こえだちゃんランド」を展開し、様々なアトラクションを提供していました。

人気のあるアトラクション

カッパピアでは、多くのアトラクションが存在しました。特に人気だったのは、海賊船や大観覧車などです。また、1980年代に導入されたジェットコースターや様々な乗り物、3D映画シアター、さらには冬季のアイススケートリンクなどもありました。プールエリアには流れるプールや波のプールなどもあり、多くの来場者を楽しませていました。

最盛期の1969年には年間62万人が訪れましたが、1983年からは県外の大型テーマパークの開業により、その後は訪れる人が減少し続けました。1990年代に入ると新しい遊び場が次々にオープンし、カッパピアへの来場者数は1998年には年間わずか9万人を記録し、経営は厳しい状況に置かれました。

閉園とその後の状況

2003年11月30日、カッパピアは42年間の営業を終了しました。閉園後、運営会社の高崎フェアリーランド株式会社は自己破産を申請し、土地の所有権が複雑で再開発に着手できない状態が続きました。かつての遊園地は無人の廃墟と化し、社会問題化したこともありました。

2007年に発生した火災では、営業時にあった建物が全焼し、高崎市はその土地を買収し、公園として再整備する方針を示しました。この結果、旧カッパピアの建物はすべて撤去され、自然公園としての整備が進められました。

2011年には「ケルナー広場」という新たなエリアが設けられ、遊具の設置が進められました。これは、子供たちの冒険心をかき立てることを目的とし、独自のデザインの遊具が導入されました。さらに、2017年にはプールなどのエリアが拡張され、多くの人々が訪れる場所として生まれ変わりました。

また、2021年にはカッパピアをテーマにしたグッズが販売され、その売上の一部は「時をつむぐ会」に寄付されるなど、地域の活性化にも寄与しています。カッパピアの遺産は、現在も高崎市に根付いており、遊園地の記憶は市民にとって特別な存在として残っています。

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