カドカワキャラクターズ ノベルアクト

カドカワキャラクターズ ノベルアクト

『カドカワキャラクターズ ノベルアクト』（KADOKAWA CHARACTER'S NOVEL ACT）は、角川書店が2010年9月に創刊した小説雑誌です。キャッチコピーは「“物語を演じる物語”」、「角川発キャラクター小説、始めました!」であり、その名の通り、キャラクター小説に焦点を当てた雑誌でした。一般文芸とライトノベルの中間を狙った新しいタイプの小説誌として登場し、注目を集めました。

特徴

この雑誌の大きな特徴は、掲載されているすべての小説にフルカラーまたは単色のイラストが付いている点です。さらに、小説が掲載されているページは、それぞれの作品に合わせて独自のデザインが施されており、読者は物語の世界観をより深く楽しむことができました。雑誌全体のデザインはムシカゴグラフィクスが担当し、そのデザイン性の高さも魅力の一つでした。

創刊号では、「心霊探偵八雲」（神永学）が特集され、作者の神永学氏のロングインタビューや、アニメ版、舞台版のトークセッションも掲載されました。また、第2特集として、滝本竜彦氏のロングインタビューや没原稿3編の一挙掲載など、話題性のある企画も展開されました。

掲載内容

第1号

特集記事
特集 心霊探偵八雲＆神永学
トークセッション1 アニメ編 神永学、小野大輔、藤村歩
トークセッション2 舞台編 神永学、中村誠治郎、松本若菜、佐野大樹
神永学ロングインタビュー
第2特集
滝本竜彦
ハイブリッド近況報告 渾身居酒屋インタビュー 滝本さん、今まで何やってたんですか?
小説 「メタトロンの心」（「聖なる門」、「部屋と覚醒と私」、「私のメタトロン」） - 没原稿3編一挙掲載
小説
神永学（野奇夜） 「怪盗探偵山猫 鼠の巣窟」
吉野匠（Mirunai） 「ヴァンパイア・フィリア」
海猫沢めろん（渡会けいじ） 「もののけっ!」
田辺青蛙（チクワブ） 「いいじゃないですか、趣味ぐらい自由でしょ。あんただって陰でどんな（略）」
十文字青（とみー） 「アネヒナさんは誰を殺したのか」
伊瀬勝良（五十嵐藍） 「ストロベリィ☆ショート★ショウズ」
椙本孝思（刻夜セイゴ） 「バジリスク 〜生物教師」
元長柾木（ツダ） 「おふろ、かして」
倉木みどり（ふぉ〜ど） 「シクラメン」
エッセイ
有川浩 「たべもの絵日記 フルーツ編」（絵と文 有川浩）

刊行リスト

ノベルアクト 1 - 角川書店、2010年9月25日発行 - ISBN 978-4-04-874107-1
ノベルアクト 2 - 角川書店、2012年6月22日発行 - ISBN 978-4-04-874239-9-C0093
ノベルアクト 3 - 角川書店、2013年8月20日発行 - ISBN 978-4-04-110521-4-C0093

関連事項

角川書店の文芸誌・ライトノベル誌
小説野性時代（月刊）
* ザ・スニーカー（隔月刊）

『カドカワキャラクターズ ノベルアクト』は、3号まで刊行されました。各号で異なる作家の作品や特集が組まれ、バラエティ豊かな内容で読者を楽しませました。しかし、2013年を最後に、新刊は発行されていません。この雑誌は、キャラクター小説というジャンルにおいて、新たな可能性を模索した意欲的な試みとして、その存在意義が評価されています。

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