カナダ・フランス・ハワイ望遠鏡

カナダ・フランス・ハワイ望遠鏡（CFHT）は、ハワイ島のマウナケア山頂に設置された天文台です。マウナケア[[天文台群]]の一角を占め、標高4,204mの地点に位置しています。

1979年の運用開始以来、カナダ、フランス、ハワイ大学の協力によって運営されており、天文学研究に重要な貢献を果たしています。CFHTは、口径3.58mのカセグレン式望遠鏡を中核としており、多様な観測装置を搭載しています。

観測装置

CFHTには、最先端の観測装置が搭載されており、多岐にわたる天文学的観測を可能にしています。

MegaPrime/MegaCam: 主焦点に設置された広視野可視光撮像装置です。36枚のCCDカメラ（合計3億4000万画素）で構成され、広範囲の天体画像を一度に取得できます。
WIRCam: 広視野赤外線撮像装置で、4枚のCCDカメラで構成されています。赤外線領域での観測が可能で、宇宙の塵やガス雲を透過して観測できます。この装置の開発には、韓国と台湾も参加しました。
ESPaDOnS: 高分散エシェル偏光分光計で、天体の偏光スペクトルを取得できます。2004年に設置され、独特な分光観測に貢献しました。
SPIRou: 高分散エシェル赤外線偏光分光計で、ESPaDOnSの後継機です。同様の偏光観測機能に加え、高精度な視線速度測定も可能です。2018年に設置され、惑星探査や恒星の観測に使用されています。

これらの観測装置により、CFHTは可視光から赤外線まで幅広い波長での観測を可能にし、宇宙の様々な現象の研究に貢献しています。特に、広視野撮像装置は、一度に広範囲の空を観測できるため、大規模な天体サーベイや統計的な研究に役立っています。

CFHTは、国際的な協力体制によって運営されており、世界中の天文学者にとって重要な観測拠点となっています。その立地条件と高性能な観測装置は、天文学の発展に不可欠な役割を果たしており、今後も数々の発見が期待されています。

その他

CFHTに関するさらに詳しい情報は、以下の外部リンクをご参照ください。

The Canada-France-Hawaii Telescope Corporation (official site)
Hawaiian Starlight

マウナケア[[天文台群]]に関する書籍として、マイケル・J・ウェスト著「A Gentle Rain of Starlight: The Story of Astronomy on Mauna Kea」 (ISBN 0-931548-99-3) もあります。この書籍には、カナダ・フランス・ハワイ望遠鏡を含むマウナケア[[天文台群]]の写真が掲載されています。

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