カリオカ (フュージョンバンド)

カリオカ (CARIOCA)

カリオカは、1970年代から1980年代にかけて活動していた日本のフュージョンバンドです。サンバやボサノヴァを基にしたラテン系の音楽スタイルで、今でも多くの人々に親しまれています。当初のバンド名は「サンバ・カリオカ」で、1975年に結成されました。

歴史

カリオカの起源は、1975年に長谷川きよしバンドのメンバーだった中谷望（フルート）、平野融（ベース）、吉川祐二（パーカッション）による「サンデー・サンバセッション」にさかのぼります。このセッションは東京・下北沢や新宿のライブハウス「ロフト」で行われ、のちにアントニオ石田（ドラムス）や佐藤正美（ギター）が加わります。

1977年には、長谷川きよしバンドが解散するのに伴い、5人でサンバ・カリオカが結成されました。1978年11月にはキティレコードから、彼らのファーストアルバム『Sunny Place Carnival』がリリースされます。その後も活動を続け、1979年にはバンド名を「カリオカ」に変更しました。

以降、メンバーの入れ替わりがありながら、年間1枚から2枚のペースでアルバムをリリースしました。1985年にはキティレコードからポリドールに移籍し、1987年には『SAMPO』を最後に事実上の活動休止となりました。

メンバー

中谷 望（フルート）

1947年広島県生まれの中谷は、中学校でフルートを始め、国立音楽大学で学びました。邦楽奏法を研究し、1977年にサンバ・カリオカを結成。1982年に脱退し、1999年に死去しました。

平野 融（ベース）

1953年生まれの平野は、大学在学中からいくつかのグループを結成。荒井由実のバックバンド等で活動し、1977年にサンバ・カリオカに加入。1982年に脱退後も音楽活動を続けています。

吉川 祐二（パーカッション）

1946年生まれの吉川は、自衛隊の音楽隊を経て、1977年にサンバ・カリオカに参加。1980年に脱退しましたが、ラテン音楽に情熱を注いできました。

アントニオ石田（ドラムス）

1946年生まれのアントニオは、多くのバンドで活躍後、1977年にサンバ・カリオカを結成。1980年に一時脱退するも、1983年に復帰しました。

佐藤 正美（ギター）

1952年生まれの佐藤は、独学でギターを始め、ブラジル音楽を学びました。1977年にサンバ・カリオカに参加し、数度の脱退を経て活動を続けています。

乾 裕樹（キーボード）

乾は、1981年からカリオカに正式に加入し、1985年に脱退しました。

井上 茂（ドラムス）、植竹 哲朗（ベース）、永田 一郎（キーボード）、早川 哲也（ベース）

これらのメンバーも短期間でカリオカに参加し、音楽的な影響を与えました。

ディスコグラフィ

カリオカは、いくつかのアルバムをリリースしており、特にキティレコード時代の作品には注目されています。代表的なアルバムには『Sunny Place Carnival』や『Little Train』などがあります。また1980年には、ベスト盤もリリースされました。

その他の業績

カリオカは、特に1980年代の日本の音楽シーンにおいて重要な役割を果たしました。TBS系ドラマ「恋人たち」の音楽を担当したほか、テレビ朝日系の『土曜ワイド劇場』の音楽も手がけました。

時代を超えた彼らのサウンドは、今日でも多くの音楽ファンに影響を与え続けています。

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