カリフォルニア (映画)

カリフォルニア

1993年にアメリカで公開されたサイコスリラー映画。『カリフォルニア/狂気の銃弾』というサブタイトルで日本国内ではビデオソフトなどがリリースされた。

あらすじ

連続殺人犯の心理を探求することをライフワークとするルポライター、ブライアンは、恋人で写真家のキャリーと共に、アメリカ国内の有名な殺人現場を巡る旅を計画する。彼らの最終目的地は、温暖な気候のカリフォルニア州だった。旅の費用を節約するため、ブライアンは同乗者を募る広告を出す。これに応募してきたのは、貧相な身なりをしたカップル、アーリーとアデールだった。

異なる環境で育った二組のカップルは、互いの価値観や生活様式の違いにすぐに気づく。洗練されたブライアンとキャリーに対し、アーリーは粗野で教養がなく、その乱暴な振る舞いは特にキャリーの嫌悪感を募らせる。しかし、ブライアンはアーリーの奔放な性格にどこか興味を持ち、また、どこか能天気で明るいアデールは場を和ませる存在だったため、旅はひとまず順調に進むかに見えた。

しかし、旅が続くにつれて、アーリーの隠された本性が徐々に明らかになっていく。彼こそが、ブライアンがその心理を知りたいと願っていたまさにそのタイプの連続殺人犯であり、過去にいくつもの凶悪な事件に関与していたのだ。一方、アデールは幼少期に負った深い心の傷と体の傷が原因で、自分を守ってくれるのはアーリーだけだと固く信じ込み、彼に盲目的に依存し、言いなりになっていた。

テキサス州で事件現場の取材を進める頃には、アーリーは完全に本性を剥き出しにする。立ち寄ったガソリンスタンドで従業員を無意味に殺害した彼は、ブライアンに銃を突きつけ、半ば拉致する形で強制的に旅を続行させる。取材旅行は、いつしかアーリーの逃避行へと変貌していた。ネバダ州では検問中の警官を射殺し、さらに立ち寄った豪邸に押し入ったアーリーは、そこで遂にアデールをも手にかけた。

アデールを失ったアーリーは、代わりとしてキャリーを連れて逃走を続ける。やがて彼らがたどり着いたのは、無数のマネキン人形が立ち並ぶ異様な光景の町だった。ここはかつて核実験が行われた地域で、マネキンは核爆弾の影響を測定するためのダミー人形だったのだ。その頃、豪邸に置き去りにされたものの、殺されずに済んでいたブライアンが追いつく。追い詰められた状況で、ブライアンは生まれて初めて殺人を犯し、アーリーを打ち倒す。こうして、ブライアンとキャリーは、数々の悲劇を乗り越え、ようやく目的地のカリフォルニアへとたどり着くのだった。

キャスト

主要キャストは以下の通り。括弧内は日本語吹替。

アーリー・グレイス：ブラッド・ピット（山寺宏一）
アデール・コーナーズ：ジュリエット・ルイス（かないみか）
ブライアン・ケスラー：デイヴィッド・ドゥカヴニー（宮本充）
キャリー・ローリン：ミシェル・フォーブス（沢海陽子）
ウォルター・リヴジー：グレゴリー・マーズ・マーティン（成田剣）
ミセス・マスグレイヴ：シエラ・ペシャー（深水由美）
ミスター・マスグレイヴ：ジョン・デュラハン

スタッフ

監督：ドミニク・セナ
制作：スティーヴ・ゴリン、シガージョン・サイヴァッツォン、アリスティデス・マクギャリー
製作総指揮：ジム・カウフ、リン・ビグロー
原案：スティーヴン・レヴィ、ティム・メトカーフ
脚本：ティム・メトカーフ
撮影：ボジャン・バゼリ
音楽：カーター・バーウェル
* 編集：マーティン・ハンター

評価

レビュー集計サイトRotten Tomatoesでは、31件のレビューに基づき支持率が58%、平均点は6.10/10となっている。また、Metacriticでは17件のレビューの加重平均値が49/100を記録した。

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