カリフォルニア (装甲巡洋艦)

USS California (ACR-6)

USS California（ACR-6）はアメリカ海軍の装甲巡洋艦であり、ペンシルベニア級の一隻として1907年に就役しました。艦名はカリフォルニア州から取られており、この名を冠した艦は二隻目となります。

艦の歴史

カリフォルニアは1902年5月7日にサンフランシスコのユニオン鉄工所で起工され、1904年4月28日に知事の娘によって命名され、進水が行われました。そして1907年8月1日に艦長V・L・コットマン大佐の指揮のもとで正式に就役しました。

就役後、カリフォルニアは太平洋艦隊第2分艦隊に参加し、1908年にはサンフランシスコで海軍長官の観閲式に出席しました。西海岸沿いでの作戦活動を経て、1909年の秋にはハワイやサモアへの巡航を行い、その後も各種演習に参加して即応能力を高めました。

1911年12月にはホノルルを出航し、次いでアジアステーションで任務を遂行しました。この任務を終えたカリフォルニアは、1912年の8月に帰国し、ニカラグアのコリントでの政治的混乱に介入しながら、アメリカ人の生命と利益を保護しました。その後、政治的に不安定なメキシコへの監視も行うようになります。

改名とその後のサービス

カリフォルニアは1914年にサンディエゴ（USS San Diego）に改名され、太平洋艦隊司令官の旗艦となりました。しかし、1915年の夏にボイラーの故障のため修理を行った後、1917年2月12日に予備役となります。アメリカが第一次世界大戦に参戦すると、サンディエゴは再び艦隊に戻り、太平洋艦隊偵察部隊の旗艦として活動しました。

その後、サンディエゴは1917年7月18日に大西洋艦隊への転属を命じられ、8月4日にハンプトン・ローズに到着し、巡洋艦部隊の指揮を担うことになりました。その主な任務は、ヨーロッパに向かう船団の護衛です。特に、ニューヨークやノバスコシア州ハリファックスを拠点に、北大西洋での安全な航行を確保するために警戒にあたりました。

沈没の経緯

サンディエゴは1918年7月19日、ニューハンプシャー州ポーツマスを出航し、ニューヨークへ向かう途中、ファイアーアイランド南東10マイルの水域で爆発事故に見舞われました。爆発から28分後、艦は沈没し、乗員の中で6名が死亡しました。この事故により、サンディエゴは第一次世界大戦で失われた唯一のアメリカ海軍主力艦となりました。

当初、海軍はドイツの潜水艦による攻撃で沈没したと発表しましたが、後の歴史研究では、機雷による接触で沈んだ可能性が高いとされています。しかし、その証拠は乏しく、艦尾部分に生じた穴は機雷によるものでは無さそうでした。

さらには、自然発火による爆発や、破壊活動の可能性も考えられています。ロシアの秘密文書には、スパイが爆弾を仕掛けたとの説もあります。

現在の状況

サンディエゴの残骸は現在、約33メートルの海底に沈んでおり、水面から20メートルの位置に最も高い部分があります。ここはアメリカ合衆国において非常に人気のあるダイビングスポットの一つで、地元では「ロブスター・ホテル」と呼ばれる生物多様性に富んだ環境となっています。この残骸は同時に国立登録史跡に指定されるなど、その重要性が認識されています。

カリフォルニア級の艦船は、その歴史が語るように、数々の艱難を乗り越え、多くの教訓を現代に伝えています。

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