カルテット (ハービー・ハンコックのアルバム)

アルバム『カルテット』について

『カルテット』（Quartet）は、アメリカの著名なジャズ・ミュージシャン、ハービー・ハンコックが1981年にレコーディングを行い、1983年にリリースしたスタジオ・アルバムです。この作品は2枚組のLPとして発売されましたが、CDでは1枚にまとめられています。ハンコックは、1981年の日本公演中にこのアルバムを録音しました。

アルバムの制作背景

アルバムの制作は、日本での演奏活動と密接に関連しており、同年の7月27日には、ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスのトリオによるレコーディングも行われていました。このセッションでは、ウィントン・マルサリスも参加しており、彼のリーダーデビュー作『マルサリスの肖像』に収められる曲も録音されました。カーターとウィリアムスはこのセッションのリズム・セクションとして活躍し、ハンコックも共演しました。

アルバムには、セロニアス・モンクの名曲「ウェル・ユー・ニードント」と「ラウンド・ミッドナイト」が含まれており、ハンコックは後年、映画『ラウンド・ミッドナイト』においてその曲を再演しています。マルサリスの人気もあって、本作は日本限定の企画に留まることなく、アメリカのコロムビアからもリリースされることとなりました。

反響と評価

アメリカでは、アルバムは『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートで5位を記録し、その人気を証明しました。オールミュージックのリチャード・S・ギネルは本作に5点満点中4点を付け、ハンコックとV.S.O.P.のリズム隊が、当時19歳だったウィントン・マルサリスを迎え入れ、1980年代のアコースティック・ジャズの復活へと繋げた、非常に象徴的なアルバムであると評価しています。

収録曲一覧

1. ウェル・ユー・ニードント -

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