カルパトカ

カルパトカは、ポーランドで愛される伝統的なクリームパイです。その名前は、カルパティア山脈の山々の尾根に似た形状から来ています。

特徴

カルパトカは、シュー生地またはパート・ブリゼの2種類の生地をベースに作られます。生地にはジャムを塗ったり、クリームにバニラやカルダモンなどの風味を加えたりすることもあります。特徴的なのは、たっぷりのカスタードクリームを挟み、オーブンで焼くことで生地が山のように膨らむ点です。焼きあがったカルパトカには粉糖がまぶされ、雪を頂いた山脈のような美しい外観を作り出します。

その形状からケーキというよりもミルフィーユに近いお菓子とされ、同じくポーランドの伝統菓子であるナポレオンカとよく比較されます。

作り方

1. ベースとなるシュー生地またはパート・ブリゼを用意します。
2. 生地にジャムを塗る場合、薄く均一に塗ります。
3. カスタードクリームをたっぷりと作ります。バニラやカルダモンで風味を加えるのもおすすめです。
4. 生地にカスタードクリームを乗せ、シュー生地で蓋をします。
5. オーブンで焼き、生地が山のように膨らむまで焼きます。
6. 焼きあがったら冷まし、粉糖をたっぷりとかけて完成です。

歴史

カルパトカの起源は正確には分かっていませんが、1950年代から1960年代頃に誕生したと考えられています。1970年代から1980年代にかけて広く知られるようになりました。

「カルパトカ」という名前が初めて文献に登場したのは1972年で、文献学を学ぶ学生グループが使用したのが最初であるとされています。

ポーランドでは、家庭で手軽にカルパトカを作れるように、ベーキングミックスも販売されています。1995年には、食品会社のDelectaが「カルパトカ」という名称を自社製品の商標としてポーランド特許庁に登録しようとしたという記録も残っています。

カルパトカは、見た目の美しさだけでなく、その独特な食感と優しい甘さが魅力の、ポーランドを代表するお菓子です。

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