カルボナリ

カルボナリとは

カルボナリ（イタリア語: Carbonari）またはシャルボンヌリー（フランス語: Charbonnerie）は、19世紀前半にイタリアとフランスで成立した革命的な秘密結社です。彼らは立憲自由主義を唱え、各地で武装蜂起を試みるなど、急進的な理想を持ち続けました。特にナポリやトリノでの活動が注目されます。

起源

「カルボナリ」という名前は、「炭焼き職人」を意味します。この組織は、1806年ごろにナポリ王国で結成されました。その起源はさまざまですが、フランス革命の初期、フランシュ＝コンテ地方に存在した炭焼人のギルドに影響を受けた秘密結社が源流とされています。彼らは、社会に不満を持つ人々が集まる拠り所として機能しました。

組織構造

カルボナリはナポリに本部を置き、後にパリに移転しました。彼らの組織は明確な階層構造を持ち、徒弟は親方に従う形で運営されていました。秘密結社特有の記号や符牒を用いることで、内部の結束を強めていました。党員同士は特定のサインや隠語を交わすことで互いを認識し、抵抗の象徴としました。

絶え間ない活動と蜂起

カルボナリは自由や平等を強く求めましたが、その一方でその理念に反する者には過激な手段で対抗しました。彼らは赤、青、黒の三色旗を掲げ、革命運動を推進しました。1814年のウィーン会議の結果、ブルボン王政の復古が決まると、彼らは再び抵抗し、ナポリやピエモンテを中心に蜂起しました。

1820年、スペインでの立憲革命を受けて、カルボナリはナポリで武装蜂起（ナポリ革命）を行い、同様にピエモンテでも革命が起こりました。これらの蜂起は一時的に成功を収めたものの、オーストリアの干渉によって鎮圧されてしまいました。

結果と影響

ナポリ革命やピエモンテ革命は瞬間的な成功を収めましたが、すぐに弾圧され、立憲国家の夢は打ち砕かれました。しかし、彼らが起こした運動はウィーン体制に一石を投じ、後の1848年のヨーロッパ革命へと繋がる重要な礎となりました。カルボナリの活動は、イタリアの統一運動の基盤にも影響を与え、最終的なイタリア王国の成立に寄与しました。

解体と新たな運動

1830年代、カルボナリの勢力は衰退し、離党者たちが新たな政治団体を形成しました。特にジュゼッペ・マッツィーニは、青年イタリアを結成し、新たな革命運動を引き起こします。カルボナリ自身は解体し、彼らの理念はその後も影響を及ぼし続けましたが、もはや組織としての存在感を失いました。

彼らの活動は、賢明な指導者や世論との乖離を生じさせ、革命の結果が必ずしも意図した形にはならないことを物語っています。それでも、カルボナリの果たした役割は、自由を求める声として、多くの人々の心に刻まれ続けることでしょう。

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