カルロス・デルガード・チャルバウド

カルロス・デルガード・チャルバウド：ベネズエラの軍人・政治家

カルロス・デルガード・チャルバウド（1909年1月20日 - 1950年11月13日）は、ベネズエラの軍人であり、政治家です。1948年から1950年まで、軍事政権のトップとして大統領を務めました。

生い立ちと軍歴

カラカスで海軍士官の父と母の間に生まれ、フランス系の血を引いています。フランスのサン・シール陸軍士官学校で学び、軍事的な知識と教養を身につけました。1939年にベネズエラに帰国後、エレアサル・ロペス・コントレーラス大統領の軍事政権下で陸軍大尉に任官し、軍人としてのキャリアをスタートさせました。

クーデターと政権参加

1945年、デルガード・チャルバウドは将校団の一員としてイサイアス・メディーナ・アンガリータ政権を転覆させるクーデターに参加し、新たな軍事政権に参画しました。このクーデターは、ベネズエラの政治史における重要な転換点となりました。その後、ロムロ・ベタンクールとロムロ・ガジェゴスの両政権で国防相を務め、軍事面から政権を支えました。

大統領就任と暗殺

1948年、デルガード・チャルバウドは再びクーデターを主導し、ロムロ・ガジェゴス政権を転覆させました。そして、マルコス・ペレス・ヒメネスおよびルイス・リョベラ・パエスとともに軍事政権を樹立し、その名目上のトップとして大統領に就任しました。しかし、その統治は長くは続きませんでした。

1950年11月13日、デルガード・チャルバウドはラファエル・シモン・ウルビーナとその甥のドミンゴ・ウルビーナ率いる一団によって拉致・殺害されました。ウルビーナは逮捕・拘禁された後、国家安全保障命令により殺害され、ペレス・ヒメネスがその後の数年間、ベネズエラの政治指導者となりました。デルガード・チャルバウドの暗殺は、ベネズエラの政治に大きな影響を与え、その後の政局を大きく左右しました。

デルガード・チャルバウドは、ベネズエラの激動の時代を駆け抜けた人物であり、その短い生涯の中で、軍人、政治家として重要な役割を果たしました。彼の死後も、その名前はベネズエラの歴史に刻まれ、様々な議論の対象となっています。

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