カルロス・ハビエル・デ・ボルボン＝パルマ

カルロス・ハビエル・デ・ボルボン＝パルマ・イ・オランヘ＝ナッサウは、1970年1月27日に誕生した人物です。彼はイタリアにおけるかつての有力諸侯であるパルマ公爵家の家長を務めており、2010年からは名目上のパルマおよびピアチェンツァ公を称しています。同時に、スペインの歴史的な王位請求運動であるカルリスタ主義における王位請求者でもあり、カルロス・ハビエル1世として知られています。パルマ公としてはカルロ5世という称号も用います。また、彼はオランダ女王ベアトリクスの甥にあたり、オランダ王室の広義の成員としても認識されています。

彼の父親は、パルマ公並びにカルリスタ王位請求者であったカルロス・ウゴ、母親はオランダ王女イレーネです。カルロス・ハビエルは、この両親のもとに第一子（長男）として生まれました。幼少期は、オランダ、スペイン、フランス、イングランド、アメリカ合衆国と、様々な国を転々としながら過ごしました。1981年に両親が離婚した後は、母親や弟妹たちと共にオランダに移り住み、祖母にあたるユリアナ女王の居所であったスーストダイク宮殿で成長期を過ごしました。

教育面では、アメリカのウェズリアン大学で政治学を専攻し、さらにイギリスのケンブリッジ大学では人口統計学および哲学史を学びました。学業を修めた後、彼は実業界に進み、ABNアムロ銀行のアムステルダム本店に勤務しました。そこでは、欧州共通通貨であるユーロ導入に向けた準備業務に携わっています。その後は、欧州公共政策顧問会社（EPPA）に籍を置き、ブリュッセルを拠点として公共政策コンサルタントとして活動しました。

称号に関しては、父親であるカルロス・ウゴから、1996年にパルマ公爵家の嗣子に与えられるピアチェンツァ公の称号を授与されました。さらに2003年には、カルリスタ王家における儀礼的な称号としてマドリード公の称号も与えられています。ただし、これらの称号は、父親が主張する名目的な王位や公爵位に基づいたものであり、現存する国家元首によって正式に承認されたものではありません。2010年に父親が死去したことに伴い、カルロスは名目上のパルマおよびピアチェンツァ公の地位を継承しました。

一方で、オランダにおいては、1996年に伯母であるベアトリクス女王によって、父親から受け継いだブルボン＝パルマ公子の称号と、「王家の殿下」という敬称が法的に認められています。これにより、彼とその弟妹たちは、オランダ貴族の序列において最高位に位置づけられることとなりました。カルロス自身は、オランダ王家や狭義の王室の構成員には含まれませんが、ユリアナ女王の外孫として、広義のオランダ王室の一員とされています。彼はオランダ王室の公式な行事にもしばしば出席しています。

私生活では、2010年6月12日にユトレヒト州ウェイク・バイ・ドゥールステーデにて、オランダ公共放送NOSのブリュッセル特派員であったアンネマリー・フアルテリー・ファン・ウェーゼルと民事婚を行いました。アンネマリーは、オランダの政治家ハンズ・フアルテリー・ファン・ウェーゼルの娘です。宗教的な結婚式は、同年8月に父親カルロス・ウゴが亡くなったため延期され、11月20日にブリュッセルのイクセル区にあるラ・カンブル修道院で執り行われました。

アンネマリー妃との間には、1男2女をもうけています。子供たちの名前と生年は以下の通りです。
ルイサ・イレーネ・コンスタンセ・アンナ・マリア（2012年生まれ）
セシリア・マリア・ヨハンナ・ベアトリクス（2013年生まれ）
* カルロス・エンリケ・レオナルド（2016年生まれ）

ただし、カルリスタの伝統的な価値観に従うと、彼の結婚は貴賤結婚と見なされるため、これらの子供たちにはカルリスタ王位への継承権がないとする見解も存在します。また、アンネマリー妃との結婚に先立つ1997年に、非嫡出子である男子が一人います。

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