カルロス・ユーロ

カルロス・ユーロ：フィリピン体操界の英雄

カルロス・エドリエル・ユーロ（Carlos Edriel Poquiz Yulo、2000年2月16日 - ）は、フィリピンの体操選手です。2024年パリオリンピックでは、床運動と跳馬で金メダルを獲得し、フィリピン初の男性オリンピック金メダリストという偉業を成し遂げました。

生い立ちと初期のトレーニング

ユーロはマニラで、旅行代理店勤務の父マーク・アンドリュー・ユーロと母アンジェリカ・ユーロの間に生まれました。幼い頃から、リサール記念スポーツ・コンプレックスで練習する体操選手たちの姿を見て育ち、祖父のロドリゴ・フリスコに連れられてフィリピン体操協会（GAP）でトレーニングを始めました。小学校時代から首都圏体操チームの一員として活躍し、アダムソン大学に進学後、日本オリンピック協会の奨学金プログラムで日本へ渡り、釘宮宗大コーチの指導を受けました。帝京大学で学び、2022年に卒業しています。

競技キャリア

幼少期からジュニア時代

ユーロは2008年に競技を始め、2009年のパラロン・パンバンサで金メダルを獲得。翌年の同大会では個人総合と床運動で金メダルを獲得しました。2012年には中国でのトレーニングを経験し、2013年のパラロン・パンバンサでは団体、個人総合、床運動で金メダルを獲得しました。ジュニア時代にはアルドリン・カスタニェダの指導を受け、ASEANスクールゲームズで金メダル、環太平洋選手権で6位入賞を果たしました。2016年には釘宮宗大がコーチに就任し、MVPスポーツ財団からの支援も受けました。

シニア時代

2018年、メルボルン・ワールドカップでシニア国際大会デビューを果たし、跳馬で銅メダルを獲得。同年の世界選手権では、フィリピン人初の決勝進出を果たし、床運動で銅メダルを獲得しました。2019年の世界選手権では、床運動で金メダルを獲得し、フィリピン人として、また東南アジア人として初の体操世界チャンピオンとなりました。同年の東南アジア競技大会では、全種目でメダルを獲得する活躍を見せました。

オリンピックとその後

2020年東京オリンピックでは、跳馬で4位入賞を果たしました。2021年の世界選手権では、跳馬で金メダル、平行棒で銀メダルを獲得しました。2022年の東南アジア競技大会では、フィリピンチームを銀メダルに導き、個人総合で金メダルを獲得。同年の世界選手権では、跳馬で銀メダル、平行棒で銅メダルを獲得しました。2023年のアジア選手権では、個人総合で銀メダル、種目別では床運動、跳馬、平行棒で金メダルを獲得しました。

そして、2024年パリオリンピックでは、床運動と跳馬で金メダルを獲得し、フィリピン初の男性オリンピック金メダリストという歴史的快挙を達成しました。

私生活

恋人のクロエ・アンジェリー・サンホセとは遠距離恋愛を続けています。母親との関係については、経済的な問題が絡み、複雑な状況にあることを明かしています。

カルロス・ユーロの功績

カルロス・ユーロは、フィリピン体操界に新たな歴史を刻んだ英雄です。彼の活躍は、多くのフィリピン人に夢と希望を与え、スポーツ界だけでなく、社会全体に大きな影響を与えています。

戦績

オリンピック
2024年パリオリンピック: 床運動 金メダル、跳馬 金メダル
世界選手権
2019年シュトゥットガルト: 床運動 金メダル
2021年北九州: 跳馬 金メダル、平行棒 銀メダル
2018年ドーハ: 床運動 銅メダル

(その他多数の国際大会でのメダル獲得)

受賞

(多数のスポーツ賞、政府からの表彰など)

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