カルロ2世 (パルマ公)

カルロ・ルドヴィーコ・ディ・ボルボーネの生涯と業績

カルロ・ルドヴィーコ・ディ・ボルボーネ（1799年 - 1883年）は、エトルリア王やルッカ公、パルマ公としての歴史を持つ人物です。彼の存在は、ナポレオン戦争の波に翻弄される中で、イタリア内の様々な政情に深刻な影響を及ぼしました。

幼少期と王位継承

カルロは1765年から1802年までパルマ公を務めた祖父フェルナンドの孫として生を受けました。父ルドヴィーコは、父がナポレオンによりパルマ公国を譲渡したことから、ナポレオンが新たに設立したエトルリア王国の王となりました。カルロは1803年、父の王位を受け継ぎましたが、ナポレオンの影響下での困難な状況に直面しました。

ナポレオン時代の捕らわれ

1807年、カルロはナポレオンの軍に捕らえられ、エトルリアから北ルシタニアへ移されることが約束されました。この事件は彼の政治的な立場や将来に大きな影響を与えることになりました。

ルッカ公としての統治

ナポレオンの失墜後、1815年にパルマ公国の回復を果たせなかったブルボン＝パルマ家に対し、カルロの母マリーア・ルイーザはルッカ公国を手に入れました。カルロは1824年にルッカ公に即位し、経済政策や教育の充実を図りました。また、彼は1832年にはプロテスタントに改宗したものの、1842年には再びカトリックへと戻ります。この宗教的変遷は、彼のリーダーシップスタイルの変化を示しています。

政治的な葛藤と反発

カルロは自由主義的な傾向を持つ一方で、1847年にはローマ教皇の改革に反対し、ルッカ国民からの支持を失いました。市民からは1805年憲法の復活や国民衛兵の設立が要求されましたが、それに対する反応として、カルロは譲歩することを拒みました。このため、彼はルッカ公国をトスカーナ大公国に売却する決断を下します。

パルマ公としての短命な統治

1847年、カルロはパルマ女公マリーア・ルイーザが亡くなると、パルマ公に即位しました。時はすでに政情が不安定であったため、統治は困難を極めました。財政は破綻し、彼はオーストリアと同盟を結ぶことになります。1848年には革命が勃発し、暴動が起こる中で彼は一時的に憲法を保障することを約束しましたが、結局は退位する道を選びました。

退位後の生活

パルマを去ったカルロはフランスに移住し、ヴィッラフランカ伯爵として人生の残りを過ごしました。1883年にはニースにて息を引き取りました。彼の生涯を通じて、時代の変化と抵抗に直面しながらも、王位を維持する苦労がありました。

家族

カルロは1820年にマリーア・テレーザ・ディ・サヴォイアと結婚し、1男1女をもうけました。子どもは以下の通りです：

• - ルイーザ・フランチェスカ（1821年 - 1823年）
• - カルロ3世（1823年 - 1854年）: 彼は1845年にルイーズ・ダルトワと結婚しました。

カルロ・ルドヴィーコ・ディ・ボルボーネは、時代の激動の中でさまざまな挑戦に立ち向かった王であり、その生涯はイタリアの歴史の一端を担っています。彼の名前は、教皇制度との闘争や、自由主義を捨てた後の彼の政治的選択によっても知られています。

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