カロル・ストリヤ

カロル・ストリヤ

ポーランドの指揮者、カロル・ストリヤ（Karol Stryja）は、1915年2月2日にチェシンで誕生し、1998年1月31日にカトヴィツェで死去した。彼の名前は「ストリーヤ」と表記されることもある。

ストリヤの音楽への道は、地元のギムナジウムと師範学校での学びから始まった。1934年からは教師として働く傍ら、カトヴィツェ音楽院に進学し、音楽教育と合唱指揮を専門的に学んだ。1939年にこの課程を修了している。彼の指揮活動は、1937年にカトヴィツェ近郊のワジスカ・グルネにある合唱団を指揮したことに始まり、やがてシレジア・フィルハーモニー管弦楽団への客演も行うようになった。

第二次世界大戦後、ストリヤはさらなる研鑽を積むため、1951年に再びカトヴィツェ音楽院で学んだ。ここでは高名な指揮者グジェゴシュ・フィテルベルクのもとで指揮法を深く習得し、これが彼のその後の輝かしいキャリアの礎となった。

1953年、ストリヤはシレジア・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に就任した。彼はこのポストを1990年まで37年間務め、楽団の芸術的水準向上に大きく貢献した。この長期にわたる在任期間中、彼は国際的な活動も展開し、1968年から1983年までの15年間、デンマークのオーデンセ交響楽団の音楽監督も兼任した。

ストリヤは教育者としても情熱を注ぎ、1983年からは母校であるカトヴィツェ音楽院で助教授として後進の指導にあたった。また、彼は音楽界全体の発展と若手音楽家の育成にも尽力した。その具体例として、1979年にはカトヴィツェでグジェゴシュ・フィテルベルク国際指揮者コンクールを開催し、国際的な指揮者の登竜門を確立した。さらに、その翌年の1980年には、オーデンセにおいてカール・ニールセン国際音楽コンクールの創設にも関わった。これらのコンクールは、現在も世界中の若手音楽家にとって重要な活躍の場を提供している。

長年の音楽活動における多大な功績に対し、ストリヤは多くの栄誉に浴した。1995年にはポーランド政府からポーランド復興勲章大十字勲章が贈られたほか、ブルガリア政府からも聖キリル＆メトディウス勲章を授与されている。これらの勲章は、彼の国際的な貢献とポーランド音楽界への功労を高く評価するものである。

カロル・ストリヤは、指揮者、教育者、そして国際的な音楽イベントの創設者として、ポーランド国内外の音楽界に確固たる足跡を残した人物である。彼の指導を受けた多くの演奏家が育ち、彼が率いた楽団は高い評価を得た。彼が設立に関わったコンクールは、今日もなお世界中の若手音楽家の成長を支えている。ストリヤの音楽に対する情熱と貢献は、ポーランドの音楽史において重要な位置を占めている。

もう一度検索