カワゴンドウ属

カワゴンドウ属（Orcaella）は、クジラ目ハクジラ亜目マイルカ科に分類される属であり、時にはイッカク科に分類されることもあります。

長い間、カワゴンドウ属にはカワゴンドウ（Orcaella brevirostris）1種のみが属すると考えられていましたが、2005年に近縁のオーストラリアカワゴンドウ（Orcaella heinsohni）が新たに加わり、現在では2種が確認されています。

分類

カワゴンドウ属 Orcaella John E. Gray, 1866

カワゴンドウ Orcaella brevirostris (Irrawaddy Dolphin)
オーストラリアカワゴンドウ Orcaella heinsohni (Australian Snubfin Dolphin)

カワゴンドウの特徴

カワゴンドウは、東南アジアのメコン川、イラワジ川などの河川や、ベンガル湾などの沿岸海域に生息しています。丸みを帯びた額と短い口吻が特徴で、体色は灰色をしています。行動は比較的緩慢で、水面近くをゆっくりと泳ぐことが多いです。魚類や甲殻類などを食べます。

オーストラリアカワゴンドウの特徴

オーストラリアカワゴンドウは、オーストラリア北部沿岸に生息しています。カワゴンドウに似ていますが、背びれの形状や遺伝的な特徴に違いが見られます。体色はカワゴンドウよりもやや濃い灰色をしています。沿岸部の浅い海域を好み、小規模な群れで行動することが多いです。魚類やイカなどを食べます。

生息環境と保護

カワゴンドウ、オーストラリアカワゴンドウともに、生息地の破壊や漁網による混獲などにより、個体数が減少しています。そのため、両種とも保護対象となっており、生息地の保全や漁業規制などの対策が進められています。特にカワゴンドウは、河川の汚染やダム建設による生息環境の悪化が深刻であり、より積極的な保護活動が求められています。

外部リンク

* New dolphin species in Australia - BBC News

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