カワサキ・バルカン

カワサキ・バルカンシリーズ：長く愛されるクルーザーの系譜

カワサキモータース（旧：川崎重工業モーターサイクル＆エンジンカンパニー）が製造・販売するバルカンは、アメリカンタイプのオートバイシリーズです。1984年、北米市場でV型2気筒エンジン搭載のバルカン700が発売され、カワサキ初のV型2気筒クルーザーとして人気を博しました。その後、バルカン750へと進化し、2006年までロングセラーモデルとなりました。

日本国内では、1990年に並列2気筒エンジンのEN400ツインをベースとしたバルカン400が初登場。その後、様々な排気量のモデルが展開され、1990年代から2000年代にかけては400ccから2000ccまで幅広いラインナップを誇りました。

しかし、2008年の排出ガス規制強化後、国内で継続販売されたのはバルカン900クラシックのみとなりました。現在でも根強い人気を誇るモデルです。

バルカンシリーズのモデル変遷

バルカンシリーズは、長年にわたり数多くのモデルが展開されてきました。ここでは、代表的なモデルについて紹介します。

国内販売モデル

現行モデル

バルカン900クラシック: 2007年発売。環境規制への対応のため、一時生産停止を経て、2010年に改良モデルが発売されました。ロングセラーモデルとして現在も販売継続中です。
バルカンS: 2016年発売。650ccクラスのモデルです。

販売終了モデル

バルカン400: 1990年から1993年まで販売。水冷直列2気筒エンジンを搭載していました。
バルカン（400cc）: 1995年から2003年まで販売。水冷V型2気筒エンジンを搭載していました。クラシックやドリフターなどの派生モデルも存在しました。
バルカン800: 750ccを超えるクラスのモデルとして販売されていました。
バルカン900カスタム: 2007年から2008年まで販売。バルカン900クラシックと仕様が異なっていました。

海外販売モデル

北米やオーストラリアでは「VULCANシリーズ」、欧州では「VNシリーズ」として販売されています。輸出仕様は国内モデルと重複する部分もありますが、国内未発売モデルも多く存在します。

現行モデル

VULCAN S: 国内モデルと共通。
VULCAN 900 CLASSIC: 欧州仕様。北米では2006年から販売。LT（Light Tourer）モデルも存在。
VULCAN 900 CUSTOM: 欧州仕様。北米では2007年から販売。
VULCAN 1700シリーズ: クラシック、ツアー、ボイジャーなど複数のバリエーションが存在。

販売終了モデル

VULCAN 500: 国内モデルのバルカン400の海外仕様。
VULCAN 700/750: V型2気筒エンジン搭載。国内でもVZ750ツインとして販売。
VULCAN 88: 1442cc（88キュービックインチ）の排気量を持つモデル。
VULCAN 1500/1600/2000シリーズ: 様々なバリエーションモデルが存在しました。

バルカンシリーズの特徴

バルカンシリーズは、アメリカンクルーザーらしいゆったりとしたライディングポジションと、力強いエンジンが特徴です。モデルによって排気量やエンジン形式、装備などが異なりますが、共通して高い快適性とスタイリッシュなデザインが魅力です。

まとめ

カワサキ・バルカンシリーズは、長年にわたって愛され続けてきたクルーザーモデルです。様々なモデルが展開され、その歴史は長く、多くのライダーを魅了してきました。現在も販売されているバルカン900クラシックをはじめ、過去のモデルにも魅力的なものが多いです。それぞれのモデルが持つ個性と歴史を紐解くと、バルカンシリーズの魅力をより深く理解できるでしょう。

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