カワサキ・ヴェルシス

カワサキヴェルシスシリーズ：多様なニーズに対応するツアラーバイク

カワサキモータースが製造するヴェルシスシリーズは、排気量別に多様なモデルを展開するツアラータイプのオートバイです。舗装路での快適な走行性能を重視したモデルから、未舗装路にも対応できるアドベンチャーモデルまで、ライダーの幅広いニーズに対応するラインナップが特徴です。

Versys 650：スポーティな走りを追求

2007年に海外向けとして初登場したVersys 650は、シリーズの幕開けを飾るモデルです。ER-6と同じエンジンを搭載しながらも、低中速域でのトルクを重視したチューニングが施され、最大出力は60psに抑えられています。アップハンドルによる快適な乗車姿勢、倒立フロントサスペンションによる優れたハンドリング、そして特徴的な縦型2灯ヘッドライトと風防を装備するなど、スポーティな走りと快適性を両立しています。車体デザインはマルチパーパスに近く見えますが、基本的には舗装道路での走行を想定したスポーツタイプのオートバイとして位置づけられています。2010年と2014年にはモデルチェンジを行い、車体デザインとヘッドライトの形状が変更されています。2015年モデルからは正式に「Versys 650」の名称が採用されました。

Versys 1000：大排気量エンジンによる力強い走り

2011年に登場したVersys 1000は、Z1000やNinja 1000をベースに開発されたモデルです。マルチパーパスタイプのオートバイとしては珍しい直列4気筒エンジンを搭載し、力強い走りを実現しています。大型ツアラーとしての存在感を示す、パワフルなエンジンと快適な装備が魅力です。

VERSYS-X 250/300：アドベンチャーテイストあふれるモデル

2017年には、アドベンチャーモデルのVERSYS-X 250とVERSYS-X 300がラインナップに加わりました。VERSYS-X 250は、Ninja 250と同系のエンジンを搭載しながらも、平成28年排出ガス規制に適合させつつ出力を向上させています。特徴的なダイヤモンドフレームとアドベンチャータイプの外装を組み合わせ、スポークホイールを採用することで、ある程度のダート走行にも対応できる設計となっています。ただし、本格的なオフロード走行は想定されていません。日本仕様はABSを標準装備としていましたが、2017年8月以降は車名からABSの表記が省略されました。また、ツーリング仕様の「TOURER」モデルは、センタースタンド、ナックルガード、エンジンガード、パニアケースなどを標準装備しています。VERSYS-X 300は、250と共通の車体にNinja 300と同じ296ccエンジンを搭載したモデルで、日本市場での販売は行われていません。

まとめ

カワサキヴェルシスシリーズは、650ccと1000ccのロードモデル、そして250ccと300ccのアドベンチャーモデルと、幅広い排気量と走行スタイルに対応するモデルがラインナップされています。それぞれのモデルが、快適性と走行性能を高次元でバランスさせた、魅力的なオートバイとなっています。それぞれのモデルの特性を理解した上で、自身のニーズに最適な一台を選択することが重要です。どのモデルも、長距離ツーリングから街乗りまで、様々なシーンで活躍してくれるでしょう。

もう一度検索