カンタブリア地域主義党

カンタブリア地域主義党 (PRC)

カンタブリア地域主義党（スペイン語: Partido Regionalista de Cantabria、略称PRC）は、スペイン・カンタブリア州を基盤とする地域政党です。1978年に設立され、カンタブリア州の地域主義を代表する政党として活動しています。2019年時点では、ミゲル・アンヘル・レビージャが書記長を務めています。

歴史

PRCの起源は、1976年5月14日に設立されたカンタブリア利益擁護協会(ADIC)に遡ります。ADICは、カンタブリアの自治州設立を目指して活動していました。1970年代後半、スペインでは民主化が進み、各地で自治州設立の動きが活発化していました。当初、カンタブリアは自治州設立の予定地域には含まれていませんでしたが、ADIC内部では、カンタブリア独自の自治州を創設するために、地域主義を掲げる政党を結成する議論が起こりました。そして、1979年の自治体選挙への参加を目指し、具体的な準備が進められました。

1978年11月10日、ミゲル・アンヘル・レビージャ、マヌエル・イスキエルド・ノサル、ホセ・ルイス・オリア・トリビオ、エドゥアルド・オブレゴン・バレーダ、フアン・ホセ・ガルシア・ゴンサレスらによって、カンタブリア地域主義党(PRC)が正式に設立されました。設立から数か月後の1979年スペイン議会総選挙で、PRCはスペイン上院に候補者を擁立し、国政への進出を目指しました。同年4月3日には、自治体選挙に向けた選挙運動を開始し、カンタブリアの自治州化を求める請願を宣言するために必要な代表者を獲得することを目指しました。

1979年12月8日と9日には、プエンテ・ビエスゴで第1回党大会が開催され、党の綱領、目的と理念、地域の現状分析、農業政策、カンタブリア州自治憲章草案などが採択されました。これにより、PRCは地域政党としての基盤を確立しました。

1982年の第2回党大会では、エドゥアルド・オブレゴン・バレーダが党書記長に選出されました。1983年5月3日のカンタブリア自治州議会選挙および自治体選挙では、PRCはカンタブリア州議会で2議席を獲得し、自治体では63人の議員を擁立する成果を上げました。この結果は、PRCがカンタブリア州の政治において一定の影響力を持つようになったことを示しています。

2003年カンタブリア州議会選挙では、PRCは66,480票（得票率19.65％）を獲得し、8議席を獲得しました。これにより、カンタブリア州議会で第3党となり、その後の州政運営において重要な役割を果たすことになりました。特に、州首相指名投票では、第2党のカンタブリア社会党と協力し、カンタブリア地域主義党首のミゲル・アンヘル・レビージャが州首相に選出されました。このことは、PRCが州政において主導的な役割を担うようになったことを示しています。

政治的立場と政策

PRCは、カンタブリアの地域主義を強く打ち出しており、カンタブリアの文化、伝統、経済の保護と振興を重視しています。また、カンタブリアの自治権拡大を主張し、州政府の権限強化を目指しています。環境保護にも力を入れており、持続可能な開発を推進しています。

現在の状況

PRCは、現在もカンタブリア州議会において重要な勢力であり、州政運営に大きな影響力を持っています。地域政党としての立場を維持しながら、カンタブリアの発展のために様々な政策を提言・実行しています。

外部リンク

公式ウェブサイト)

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