カントリー・ミュージック殿堂博物館

カントリー・ミュージック殿堂博物館：音楽の殿堂の歴史と魅力

カントリー・ミュージック殿堂博物館は、アメリカ合衆国テネシー州ナッシュビルに位置し、カントリー音楽の歴史と伝統を称え、保存、そして未来へと継承していくための重要な役割を担っています。この博物館は、単なる地方の歴史博物館ではなく、国際的な芸術組織として、世界中のカントリー音楽ファン、研究者、音楽業界関係者、そして一般の人々にとってなくてはならない存在となっています。

過去のカントリー・ミュージック殿堂博物館

1961年、カントリーミュージック協会（CMA）がカントリー・ミュージック殿堂の建設を発表しました。同年11月には、最初の殿堂入りとして、ジミー・ロジャース、フレッド・ローズ、ハンク・ウィリアムスの3名が選出されました。彼らの功績を称え、それぞれの肖像画と略歴が刻まれた盾が制作され、グランド・オール・オープリーで公開されました。これらの盾は、1967年までナッシュビルのテネシー州立博物館に展示されていました。

1963年、CMAはミュージック・ロウにカントリー・ミュージック殿堂博物館を建設することを発表。テネシー州は博物館を管理する非営利組織としてカントリー・ミュージック財団（CMF）の設立を承認しました。そして1967年4月1日、ミュージック・ロウに最初のカントリー・ミュージック殿堂博物館がオープンしました。博物館では、教育プログラム、CMFプレス、CMFレコード、カントリー・ミュージック財団図書館などの活動が行われました。また、RCAスタジオBやハッチ・ショー・プリントなどの歴史的な場所も運営していました。

しかし、2000年12月31日、ミュージック・ロウにあったカントリー・ミュージック殿堂博物館は閉館。建物は取り壊され、現在は音楽著作権管理企業BMIの従業員用駐車場となっています。ちなみに、スターになる前のキャシー・マティアとトリーシャ・イヤウッドは、この博物館でツアーガイドとして働いていたそうです。

現在のカントリー・ミュージック殿堂博物館

2001年5月17日、CMFは3700万ドルを投じ、ナッシュビルのダウンタウンに新たな施設をオープンしました。この博物館では、2世紀にわたるカントリー音楽の物語を伝えるコレクションが展示されています。歴史的なカントリーのビデオクリップや過去の録音、ライブパフォーマンス、公共プログラム、ショップ、レストランなどが楽しめます。

新しい建物の外観は、まるでピアノの鍵盤をデザインした窓や、WSMタワーを模したダイヤモンド形の電波塔など、カントリー音楽を象徴するデザインが随所に施されています。空中から見るとヘ音記号の形をしているなど、遊び心も満載です。この建物は、地元の建築会社タック・ヒントン・アーキテクツと博物館設計会社ラルフ・アッペルバウム・アソシエイツによって設計されました。

カントリー・ミュージック殿堂博物館は、米国博物館協会によって公認されており、博物館運営の高さとコレクションの管理、そして質の高いサービスを提供していることが保証されています。これは、全米に8,000以上ある博物館のうち、わずか約750しか認定されていないという、非常に名誉なことです。

テレビ・ラジオとの関わり

博物館ができた当初、XMサテライト・ラジオのスタジオが博物館内のショップに設置されていました。また、カントリー・ミュージック・テレビジョン（CMT）は、オープリー・ミルズに移転する前に、2001年に博物館のロビーから毎日『CMT Most Wanted Live』を放送していました。

カントリー・ミュージック殿堂博物館は、カントリー音楽の歴史と文化を保存し、次世代に伝えるための重要な拠点です。ナッシュビルを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

関連事項
[カントリーミュージック協会]
Inductees of the Country Music Hall of Fame

外部リンク
公式ホームページ (英語)
空中写真 (英語)

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