カーニバル (小説)

カーニバル

清涼院流水による推理小説『カーニバル』は、講談社から刊行されたJDCシリーズの第二期作品です。全世界を舞台に、前代未聞の犯罪が繰り広げられる壮大なスケールが特徴です。

あらすじ

物語は、人類の大量殺害を企む「ビリオン・キラー」の出現から幕を開けます。さらに、九十九邪鬼による殺害予告、謎のテロ組織RISEによる死亡者急増、新種の奇病ALIVEの蔓延など、次々と大事件が発生します。これらの犯罪は複雑に絡み合い、世界を混沌へと陥れます。JDCのメンバーは、この未曾有の危機に立ち向かい、事件の解決を目指します。

登場人物

JDC・DOLL

JDC（日本犯罪対策機構）のメンバー。

RISE

謎のテロ組織。空中移動要塞「神聖域」（サンクチュアリ）を拠点とし、「R（ラー）言語」という独自の言語を使用します。世界最先端の医療技術を有しており、その技術を悪用して様々な犯罪を企てます。

総統

ルドルフ・シュトラウス。通称R・S。牛頭人であり、組織内では「我が総統」（マイン・フューラー）と呼ばれ、絶対的な権力を持っています。

虹の六哲人

RISEの幹部。それぞれが特定の色を冠した名前を持ち、同色の制服を着用しています。素顔を隠し、R言語で会話するため、国籍や年齢などの個人情報は不明です。無個性に徹するよう訓練されています。

バイオレット・クイーン（紫衣の女王）
ブルー・キング（青衣の帝王）
グリーン・ビショップ（緑衣の僧侶）
イエロー・ビショップ（黄衣の僧侶）：声帯模写を得意とし、ドッグを管理します。
オレンジ・ナイト（橙衣の騎士）
レッド・ナイト（赤衣の騎士）

ブラック・ルーク（黒衣の城将）

城主（マスター）。日本人であり、本名は龍王。R言語の監修者であり、サンクチュアリの機械類全般を統括します。マシンの管理者でもあります。

ホワイト・ルーク（白衣の城将）

RISEの医師（ドクター）。日本人。医師・神堂正人として半斗舞夢の担当医になります。かつて遠藤直人という本名でした。マウスを管理します。

ポーン（歩兵）

8名存在します。

IS

Invisible Soldiers（インビジブル・ソルジャーズ=見えない軍隊）の略称。

ドット

名前を与えられず、組織の命令に従うだけの存在。黒いスーツに身を包み、ショートカットでサングラスをかけ、常に3人一組で行動します。感情がなく、抑揚のない話し方をします。任務に失敗すると処刑されます。

ドッグ

RISEのスパイとして一般社会に潜伏しています。社会人としての顔を持ち、配偶者や家族にも正体を隠しています。特別な訓練は受けていません。

マウス

世界各国から拉致された死刑囚。人体実験のモルモットとして扱われます。犯罪センスを見込まれた者はドットへの昇格も検討されます。

マシン

RISEのメカニック。組織の道具として扱われ、常に最新機器を扱う能力が求められます。

既刊一覧

講談社ノベルス版
カーニバル・イヴ 人類最大の事件
カーニバル 人類最後の事件
カーニバル・デイ 新人類の記念日
講談社文庫版
カーニバル 一輪の花
カーニバル 二輪の草
カーニバル 三輪の層
カーニバル 四輪の牛
カーニバル 五輪の書

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