カール2世 (オーストリア大公)

カール2世 (オーストリア大公)

カール2世（Karl II., 1540年6月3日 - 1590年7月10日）は、ハプスブルク家の人物で、内オーストリア大公として知られています。彼は、現在のオーストリアの一部であるシュタイアーマルク、ケルンテン、クラインを統治しました。父は神聖ローマ皇帝フェルディナント1世、母は皇后アンナです。

生涯

カール2世は、バイエルン公アルブレヒト5世と姉アンナの娘で、自身の姪にあたるマリア・アンナ・フォン・バイエルンと結婚しました。この結婚は叔姪婚であり、当時としては珍しいものではありませんでした。夫婦の間には、後の神聖ローマ皇帝フェルディナント2世を含む15人の子供が生まれました。

カール2世の治世は、内オーストリアの発展に貢献した一方で、宗教改革の波が押し寄せる時代でもありました。彼はカトリックの擁護者であり、プロテスタント勢力との対立も経験しました。

子女

カール2世とマリア・アンナの間には、以下に示す多くの子がいました。

1. フェルディナント（1572年）
2. アンナ（1573年 - 1598年） - 1592年、ポーランド＝スウェーデン王ジグムント3世と結婚
3. マリア・クリスティーナ（1574年 - 1621年） - 1595年、トランシルヴァニア公バートリ・ジグモンドと結婚（1599年離婚）
4. カタリーナ・レナータ（1576年 - 1599年）
5. エリーザベト（1577年 - 1586年）
6. フェルディナント2世（1578年 - 1637年） - 神聖ローマ皇帝
7. カール（1579年 - 1580年）
8. グレゴリア・マクシミリアーネ（1581年 - 1597年）
9. エレオノーレ（1582年 - 1620年） - ハル司教座聖堂参事会員
10. マクシミリアン・エルンスト（1583年 - 1616年） - ドイツ騎士団オーストリア大管区長
11. マルガレーテ（1584年 - 1611年） - 1599年、スペイン王フェリペ3世と結婚
12. レオポルト5世（1586年 - 1632年） - 前方オーストリア大公
13. コンスタンツェ（1588年 - 1631年） - 1602年、ポーランド王ジグムント3世（長姉の寡夫）と結婚
14. マリア・マグダレーナ（1589年 - 1631年） - 1608年、トスカーナ大公コジモ2世と結婚
15. カール（1590年 - 1624年） - ドイツ騎士団総長、ブレスラウ司教

これらの子供たちは、ヨーロッパ各地の王家や貴族と婚姻関係を結び、ハプスブルク家の影響力を広げる上で重要な役割を果たしました。特に、フェルディナント2世が神聖ローマ皇帝となったことは、ハプスブルク家にとって大きな出来事でした。

カール2世は1590年に50歳で亡くなりました。彼の死後、内オーストリアは息子たちによって分割統治されましたが、ハプスブルク家の勢力はその後も拡大を続けました。

もう一度検索