カール7世 (スウェーデン王)

カール7世：スウェーデン王国の礎を築いた王

カール7世（カール・スヴェルケルソン）は、12世紀にスウェーデン王として在位した人物です。彼の治世は短期間でしたが、スウェーデンが中世国家として発展していく上で重要な役割を果たしました。

生涯：王位への道のり

カール7世は、スヴェルケル1世の息子として生まれました。父王の死後、エリク家との間で王位を巡る争いが勃発。1158年、カールはエステルイェートランドの人々に擁立され、エリク9世の対立王となります。その後、エリク9世を討ち、1161年にスウェーデン王として認められました。

治世：国家形成への貢献

カールの治世は、スウェーデンが国家として形成されていく上で重要な時期でした。彼は、ウプサラ大司教座を設置し、教会組織の確立に尽力しました。また、ヴェレンドに司教を設置することを支援し、ヴレタ修道院とニダラ修道院に土地と特権を寄進するなど、宗教の発展にも貢献しました。

スウェーデンとロシアの関係においては、一時的な敵対関係が生じました。1164年、スウェーデンは海上からラドガを攻撃しましたが、ノヴゴロドの救援部隊に敗北しました。

確認されている最初の碑文でない文書がカールの時代に発行されたものであり、確認されている最も古い王室の印章もこの文書に付されています。

暗殺とその後

1167年、カール7世はビシングショ島で、エリク家のクヌート・エリクソンの支持者によって暗殺されました。王位はクヌートに簒奪され、クヌート1世として即位しました。カールはアルヴァストラ修道院に埋葬されました。

家族

カールの妃は、デンマークのクリスティーナ・ヴィーゼです。息子には、後にスウェーデン王となるスヴェルケル2世がいます。

人物評価

カール7世は、短い治世ながらも、スウェーデンの国家形成に大きく貢献した王として評価されています。『ヴェストゥイェータ法書』内の短い年代記において「彼の尊厳は良き父のおかげであった。彼は知恵と良心をもってスウェーデンを統治した。」と賞賛されています。

カール7世は、スウェーデンが中世国家として発展していく上で、重要な役割を果たした王でした。

もう一度検索