ガストロンジャー

エレファントカシマシ - ガストロンジャー

「ガストロンジャー」は、エレファントカシマシが1999年12月8日に発表した22枚目のシングルです。東芝EMI/FAITHFUL.からのリリースとなりました。前作「真夜中のヒーロー」から7か月ぶり、東芝EMI移籍後初の作品です。

概要

タイトルである「ガストロンジャー」は、ボーカルの宮本浩次による造語であり、具体的な意味は持たされていません。宮本自身はインタビューで「ガガガガガガッーという感じ」と表現しています。この楽曲は、宮本浩次のソロアルバム「秋の日に」の初回限定盤[Disc 2: Tour 2021-2022 日本全国縦横無尽]にライブバージョンが収録されています。

音楽性

歌詞は、黒船来航、太平洋戦争、高度経済成長といった日本の歴史的な変遷を経て、発展を遂げた日本と、宮本自身のルーツに立ち返る思いが込められています。音楽的には、それまでのポップス路線とは一線を画し、バンド初期の荒々しいロックサウンドを基調としていますが、サウンド自体はデジタルな感触が加えられています。宮本自身の現代の日本や現状に対する思いが、歌というよりも語りかけるように表現されているのが特徴的です。宮本は、このスタイルを「ラップブームだから」と説明しています。

この楽曲は、当初NHKの音楽番組『ポップジャム』で披露される予定でしたが、歌詞の一部分「人の良さそうな変な奴がのせられて偉くなっちゃって」というフレーズが、当時の首相・小渕恵三を揶揄していると解釈される可能性があるとして、放送が見送られました。代わりに別の曲を収録する予定でしたが、結局収録自体が行われませんでした。渋谷陽一も自身のラジオ番組「ワールドロックナウ」で、「この曲を放送したかったのだが、NHKでは放送禁止となった」と述べています。

アルバム「秋の日に」に収録されたライブバージョンは、バンドの鉄壁な演奏に支えられ、宮本の熱量のこもった言葉が放射されるような迫力のある仕上がりとなっています。このライブ音源は、コロナ禍が明けた時期に収録されたこともあり、曲中ではそのことにも言及されています。

収録曲

1. ガストロンジャー (5'25")
作詞・作曲：宮本浩次 / 編曲：宮本浩次・根岸孝旨
2. soul rescue (4'48")
作詞・作曲：宮本浩次 / 編曲：宮本浩次・根岸孝旨
* アルバム未収録曲

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