ガラビア

ガラビア（アラビア語エジプト方言：الجلابية）は、エジプトで広く着用されている伝統的な民族衣装です。

概要

ガラビアは、性別を問わずエジプトの人々に愛用されています。その特徴は、ゆったりとしたシルエットのワンピースであることです。素材には、木綿、麻、モスリンなどが用いられ、色は白から茶色、黒から青といった落ち着いた色合いが一般的です。無地のものが多いですが、太めの縞模様が入ったデザインもよく見られます。この縞模様は、かつてイギリスで「エジプトの縞」と呼ばれていました。ガラビアの原型は、アラブ民族の伝統的な衣装である「タウブ」というゆったりとしたワンピースであると考えられています。

デザインと着装

ガラビアは、貫頭衣（かんとうい）と呼ばれる、頭から被るタイプの衣服です。裾は足首まで届く長さがあり、袖口と裾がやや広くなっているため、風通しが良く、エジプトの気候に適したデザインになっています。体を締め付ける帯や腰紐などは一切使用せず、ゆったりと着るのが特徴です。下着には、綿のアンダーシャツを着用することが一般的です。

現代におけるガラビア

現代のエジプトでは、ルクソールなどの地方で、水売りなどの仕事に従事する人々がガラビアを着用している姿が見られます。また、都市部では、欧風のスーツの上からガラビアを羽織り、頭巾を被るスタイルもよく見られます。このように、ガラビアはエジプトの伝統的な民族衣装として、現代でも広く着用されています。

まとめ

ガラビアは、エジプトの文化と生活に深く根ざした衣服であり、そのシンプルで機能的なデザインは、長年にわたりエジプトの人々に愛され続けています。

参考資料

「G」ではじまるファッション用語

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