ガンネル (潜水艦)

USS Gunnel (SS-253)について

USS Gunnel（SS-253）は、アメリカ海軍が運用したガトー級潜水艦で、その名は魚類のギンポに因んで名付けられました。1942年、コネチカット州グロトンのエレクトリック・ボート社で起工し、同年5月17日に進水後、艦長ジョン・S・マケイン・ジュニア少佐の指揮の下、1942年8月20日に正式に就役しました。

艦の設計と製造

初期において、Gunnelは他のガトー級潜水艦と同様に、H.O.R.社製のエンジンを搭載しましたが、製品に多くの問題が見られました。そのため、艦のオーバーホールの際には、より信頼性の高いGM社製のエンジンに換装されました。このエンジンの故障は、艦の作戦能力にも影響を与えました。

活動履歴

第1次哨戒（1942年10月 - 12月）

Gunnelは1942年10月に最初の哨戒任務を果たすためアメリカを出発し、イギリス行きの航路に向かいました。作戦中、Gunnelはトーチ作戦に参加し、カサブランカ近海を偵察、艦隊を指導する役割を担いました。この哨戒は49日間に渡り、無事スコットランドのロスネースに帰投しましたが、H.O.R.エンジンのトラブルにより、帰路で補助エンジンを使用して航行しなければならなかったのです。

第2次、第3次哨戒（1943年5月 - 1944年1月）

2回目の哨戒では九州近海に向かい、日本の輸送船を攻撃し、数隻を撃沈しました。続く第3次哨戒では、硫黄島近海で艦隊を発見して砲撃を行いますが、空母に対しての攻撃は不発に終わりました。帰投後、Gunnelは再びオーバーホールを行い、戦果の向上が期待されました。

第4次〜第6次哨戒（1944年2月 - 9月）

Gunnelは南シナ海などでの哨戒を続けましたが、戦果は振るいませんでした。特に第4次哨戒では、複数の目標を捉えるも攻撃の機会がつかめず、戦果を挙げられませんでした。その後も哨戒任務を継続しつつ、新たに艦長が代わるなどの変遷がありました。

第7次、第8次哨戒（1944年10月 - 1945年7月）

1944年10月、Gunnelは再度哨戒任務に出発し、輸送船団を発見、攻撃を試みましたが、敵艦に逃げられることも多かったです。続く哨戒では、航空機の目撃情報があり、魚雷を発射するも命中しなかったり、果敢に攻撃を挑むも成果を一度も上げることができず、92日間の活動を経て古巣に帰還。

戦後の運命

戦後、Gunnelはニューロンドンへ帰還し、1946年5月に正式に退役しました。その後は再び任務に就くことなく、1958年に除籍され、1959年にスクラップとして売却されました。この艦の歴史は、太平洋戦争におけるアメリカ海軍の潜水艦の戦闘と任務の一部を物語っています。

Gunnelは多くの艦と共に、海軍史に名を刻む偉大な存在としてその役割を果たしました。

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