ガーゴイルズ ザ・ムービー

ガーゴイルズ ザ・ムービー：1000年の時を超えたガーゴイルたちの物語

1995年にビデオリリースされたディズニーの長編アニメーション映画『ガーゴイルズ ザ・ムービー』（原題：Gargoyles the Movie: The Heroes Awaken）は、日本未公開ながらも、多くのファンを魅了する作品です。同社の『美女と野獣』を彷彿とさせる本作は、テレビアニメシリーズの第1話から第5話までの内容を再構成し、さらに新規カットを追加したOVA作品として制作されました。そのため、テレビシリーズとは異なるシーンや演出が盛り込まれ、より鮮明な映像と、変更された音声や効果音によって、新たな魅力が加わっています。

ストーリー：時を超えた運命

舞台は西暦994年、スコットランドのワイバーン城。バイキングの襲撃により危機に瀕した城を、日没とともに目覚めたガーゴイルたちが救います。しかし、翌日、守衛隊長の裏切りと誤解から、ガーゴイルたちは魔法使いメイガスによって石像とされてしまいます。

それから1000年後、1994年。デヴィッド・ザナトスとデモーナによって、ガーゴイルたちは現代のマンハッタンで再び目覚めます。主人公ゴライアスは、ニューヨーク市警の刑事エリサ・マーザと出会い、最初は互いに不信感を抱きながらも、次第に信頼関係を築き、共にマンハッタンを守ることを決意します。

しかし、ゴライアスの妻デモーナは、人間への憎悪から彼を妨害し、次々と刺客を送り込みます。ゴライアスは、デモーナやザナトス、そして彼らが送り込むスティールクランロボットたちとの戦いを繰り広げながら、人間社会との共存、そして愛と正義を学び成長していきます。

魅力的なキャラクターたち

本作には、個性豊かなキャラクターたちが登場します。

ゴライアス: ガーゴイルたちのリーダー。紫色を基調とした体色と、圧倒的な戦闘能力を持ち、現代によみがえった後も、太陽光を吸収し続けているため、過去よりもさらに強くなっています。
デモーナ: ゴライアスの妻であり、本作の主要な敵役。不老不死のガーゴイルで、人間への憎しみを抱いています。水色を基調とした体色と赤い長髪が特徴的です。
エリサ・マーザ: ニューヨーク市警の刑事。ゴライアスと出会い、彼を理解し、共にマンハッタンを守る決意をします。正義感と使命感の強い、優秀な警察官です。
アンジェラ: ゴライアスとデモーナの娘。追加シーンで登場し、過去の出来事を解説します。
ハドソン: ガーゴイルたちの長老。剣の達人であり、豊富な戦闘経験を持っています。
その他のガーゴイルたち: ブルックリン、レキシントン、ブロードウェイ、ブロンクスなど、個性豊かなガーゴイルたちがゴライアスと共にマンハッタンを守ります。
デヴィッド・ザナトス: 大富豪で、ガーゴイルたちを現代に復活させた張本人。最初は友好関係を装いますが、ゴライアスたちを邪魔者として排除しようとします。
その他: キャサリン王女、トム、メイガスなど、物語を彩る様々なキャラクターが登場します。

見どころ

本作の見どころは、テレビシリーズではカットされたシーンの追加や、より鮮明な映像、変更された音声と効果音による、新たな表現にあります。また、ゴライアスとデモーナの複雑な関係性、ゴライアスとエリサの絆、そしてガーゴイルたちと人間社会の共存といったテーマも深く描かれています。

さらに、ビデオの冒頭には、ジョナサン・フレイクス（デヴィッド・ザナトス役）による案内や、主要声優陣のインタビューも収録されており、作品への理解を深めることができます。映像特典として、『ライオン・キング』や『パワーレンジャー』などの予告映像も収録されているのもポイントです。

『ガーゴイルズ ザ・ムービー』は、ファンタジーとアクション、そして人間ドラマが融合した、見応えのある作品です。

もう一度検索