ガードハロー

ガードハロー：52年の歴史に幕を閉じたオーラルケア製品

ガードハローは、花王（旧花王石鹸、花王コルゲートオーラルプロダクツを含む）から2022年10月まで販売されていた薬用歯磨きです。1970年9月に販売が開始され、52年もの間、多くの人々に愛用されてきました。

製品概要

販売終了時点のガードハローは、フッ素（モノフルオロリン酸ナトリウム）を配合し、ペパーミントの香味を特徴としていました。しかし、発売当初から同じ処方だったわけではありません。2017年には、それまで配合されていた殺菌剤（塩化ベンゼトニウム）が処方から省かれました。さらに遡る1980年代には、フッ素は配合されておらず、薬効剤のアラントイネートやスパイシーミントが配合されていました。

ガードハローが登場する前、1967年11月には「ハロー」という歯磨きが発売されていました。ガードハローはその後を追うように、1970年9月に110gの製品として発売されました。当時の製品は、薬効剤アラントイネートを配合し、歯槽膿漏予防を謳っていました。

1972年2月には、ガードハローなどの新製品発表会が銀座東急ホテルで開催され、同年3月には180gの製品がラインナップに追加されました。その後も、1975年10月には特大型250gが発売されるなど、製品展開が図られました。1979年10月には、容器が特許ラミネートチューブに変更されています。1985年10月には、「ガードハロー薬用つぶ塩」が発売され、1997年10月には「ガードハロービタッシュ」が発売されました。

CMと流行

1974年のテレビCMで使用された「近頃気になることがある」というフレーズは、当時の流行語にもなりました。CMソングは一谷伸江が歌唱し、喜多嶋修が作曲しました。1977年から1982年のテレビCMでは、競合製品であるライオンのデンター・クリニカと同様に、歯垢を表現した映像が用いられていました。

1985年まではテレビCMが放送されていましたが、「ガードハロー薬用つぶ塩」の発売以降は、テレビCMは放送されなくなりました。

CM出演者としては、一谷伸江の他に、十田敬三、森次晃嗣（1978年 - 1979年、ハローハブラシのCMにも出演）、大和田獏（1979年10月以降）、西井里佳などがいます。1983年のワンタッチキャップ導入以降は、有名人ではなく、エキストラや一般人が出演していました。

販売終了

ガードハローは、花王が展開する他のオーラルケアブランド（クリアクリーン、ピュオーラ、ディープクリーン、つぶ塩）への集約のため、2022年10月末をもって製造を終了し、52年の歴史に幕を閉じました。

受賞歴

ガードハローは、広告面でも評価されており、以下の賞を受賞しています。

1974年7月：電通賞「テレビ広告家庭品第1部門賞」（ネコのCM）
1974年10月：ACC・CMフェスティバル「第14回CM音楽部門ACC賞」（ラジオCM、一谷伸江出演）
* 1978年3月：「第17回消費者のためになった広告コンクール」優秀賞（マジックリンの広告と同時受賞）

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