キア・スティンガー

スティンガー（KIA STINGER）

スティンガーは、韓国の自動車メーカーであるKIAが手掛ける高級5ドアファストバック型自動車です。このモデルは特に豪華さとスポーティさを兼ね備えており、韓国車の中では大型車に分類されています。

概要

スティンガーの起源は2011年に遡り、フランクフルトモーターショーでデザインされた「GTコンセプト」にあります。このコンセプトカーはKIAのチーフデザイナー、ペーター・シュライヤーによってデザインされ、その後、2014年のデトロイトモーターショーおよび釜山モーターショーで発表された「GT4スティンガー」に進化を遂げました。そして、2017年にはさらに市販型に近い形で、デトロイトおよびソウルモーターショーでスティンガーが披露されました。車名の「スティンガー」は英語で「毒針」を意味し、国際市場でも同名で販売されています。

初代スティンガー（CK型）

初代スティンガーは2017年5月23日に韓国で正式に発表され、販売が開始されました。このモデルの特異な点は、韓国国内仕様が起亜のCIマークを一切使用せず、代わりに「E」をモチーフにしたオリジナルエンブレムを採用しているところです。この手法は、KIAのモハベモデルに次ぐ2例目であり、セダン系としては初めての試みです。海外市場向けには、CIマークが使用されています。

スティンガーのシャーシはジェネシス・G80をベースにしており、ショートホイールベース化されています。また、FR（後輪駆動）に加え、KIAのセダン系では初となるAWD（全輪駆動）もオプションで用意されています。

エンジンとトランスミッション

エンジンはG80からキャリーオーバーされたV6直噴エンジンの3.3L GDIツインターボ、K5に搭載された直列4気筒の2.0L GDIターボ、カーニバルに使用された2.2L VGTターボディーゼルの3種類が用意されています。全てのエンジンに8速AT（オートマチックトランスミッション）が組み合わされ、エンジンや駆動方式による違いはありません。

安全性と装備

スティンガーには数々の安全装備が充実しており、特定のグレードにはブレンボ製ブレーキシステム、lexcon製のサラウンドシステム、電動式パーキングブレーキ、電動オットマンなどの豪華な装備が含まれています。また、この基盤となるメカニズムの多くは、後に登場するジェネシス・G70とも共通しているため、KIAの技術力の高さを感じさせます。

スティンガーはその独特なデザイン、パフォーマンス、そして多様な装備によって、現代の高級車市場の中で強い存在感を放っています。特に、自動車愛好者やスポーツカーを求める顧客にとって、スティンガーは魅力的な選択肢となるでしょう。

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