キオクシア

キオクシア株式会社について

キオクシア株式会社（KIOXIA Corporation）は、東京都港区芝浦を本社とする日本の半導体メーカーであり、主にNAND型フラッシュメモリを製造しています。同社はキオクシアホールディングス株式会社（KIOXIA Holdings Corporation）の完全子会社であり、かつては東芝メモリホールディングス株式会社と呼ばれていました。2017年の設立以来、同社は急速に成長を遂げ、半導体メーカー売上高ランキングでは2017年に8位を記録しました。

設立の背景

キオクシアの設立は、東芝の半導体メモリ事業の状況に大きく関係しています。東芝がNAND型フラッシュメモリを1980年代に開発し、この製品が同社の主力となりましたが、2016年12月に発覚した原子力事業の損失により、東芝の経営が厳しくなりました。そこで、債務超過を解消するために、半導体メモリ事業を分社化し、キオクシアが設立されたのです。

事業の発展

2017年4月、東芝の半導体メモリ事業は、吸収分割の形でキオクシアに承継されました。新たに設立されたキオクシアは、国内外から多くの企業による株式入札方式で売却先を募り、最終的にアメリカのベインキャピタルを中心とするコンソーシアムに株式が譲渡されました。この結果、2018年には完全に新体制が整い、キオクシアとしての活動が本格化しました。

主力製品と技術

キオクシアが製造する主力製品はNAND型フラッシュメモリであり、この製品はストレージデバイスやデータセンターなどで幅広く利用されています。また、同社は自社ブランドのUSBフラッシュメモリやSSD（Solid State Drive）も展開し、フラッシュメモリの市場では確固たる地位を占めています。

拠点と工場

キオクシアの主な製造拠点は、三重県四日市市にある四日市工場です。この工場は、東芝と共同で開発した技術に基づき、NAND型フラッシュメモリの生産を行っています。四日市工場は、日本国内での半導体メモリ生産の中核を成しており、2016年には敷地面積61ヘクタールを超え、従業員数は1万人以上にのぼります。さらに、2017年には新たに岩手県北上市に建設予定の工場も発表され、製造能力のさらなる拡大が期待されています。

環境への取り組み

キオクシアは、半導体業界の中で環境への配慮を重視しています。製造プロセスにおいて環境負荷を最小限に抑えるべく、効率的なエネルギー使用やリサイクル技術の導入を進めています。

今後の展望

2024年に東京証券取引所への上場を予定しており、その際の時価総額は約1兆5000億円に達する見込みです。今後も、半導体メモリ分野でのさらなる発展を目指し、技術革新やグローバル展開を進めていく所存です。

キオクシアは、「記憶」で世界をおもしろくするというブランドコンセプトのもと、今後も成長を続けることでしょう。

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