キセノンランプ

キセノンランプとは

キセノンランプ、またはクセノンランプ（英: Xenon lamp）は、高輝度放電灯の一つで、キセノンガスを封入したガラス管内で放電を行うことで光を発します。一般にはアーク放電を利用するキセノンアークランプが指されることが多いですが、希ガス蛍光ランプやメタルハライドランプなども含めることがあります。ここでは、キセノンランプの種類やそれぞれの用途、特徴について詳しく説明します。

キセノンランプの種類

キセノンランプは、主にアーク放電を利用するキセノンアークランプ、グロー放電を利用する低圧放電灯に分類されます。特にキセノンアークランプは、放電路の長さによってキセノンショートアークランプとキセノンロングアークランプに分かれます。キセノンフラッシュランプはロングアークランプの一種で、非常に短いパルスで発光します。

キセノンアークランプ

キセノンアークランプは、通常、点灯時の内圧が2MPaから4MPaに設定されていて、発光効率は25〜30lm/Wと、他の放電ランプに比べてやや低いものの、白熱電球の2〜3倍の明るさを持ち、太陽光に近い分光分布を持つため、優れた演色性があります。始動から光束が安定するまでの時間がほとんどかからないのも特長です。

キセノンショートアークランプ

このタイプは、電極間の距離が数mm以下で、映写や印刷、標準光源として使用されます。点灯管部分は高温になるため、石英ガラスが使用されます。通常は直流で点灯し、特性に応じて安定器が必要です。また、始動時には高圧パルスが必要です。

キセノンロングアークランプ

こちらは電極間の距離が5〜10cm以上のもので、一般に交流で点灯されます。点灯管部分は非常に高温になるため、冷却が必要であり、冷却方式は水冷式と空冷式に分けられます。通常、大型のものが多く、非常に強い光束が出るため、屋内外を問わず広範囲の照明に適しています。レーザー励起光源や航空機誘導灯としても使用されることがあります。

キセノンフラッシュランプ

キセノンロングアークランプの中で、特に短時間のパルス光（フラッシュ）を発生させるように設計されたものです。発光時間が非常に短く、発熱量も少ないため、冷却装置が不要です。小型化され、写真撮影などで広く使われています。点灯方法にはトリガー方式と、微弱電流を流すことで高速点灯を可能にするシマー方式が存在します。

まとめ

キセノンランプは、その優れた特性から多様な用途に利用され、特に照明や映写、写真撮影などで重要な役割を果たしています。それぞれのタイプに特有の特徴があり、適切な使用法を選ぶことが求められます。これにより、さらに性能を引き出すことが可能となります。

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