キセルアザミ

キセルアザミ（Cirsium sieboldii）

キセルアザミは、キク科アザミ属に分類される多年草であり、別名マアザミ、サワアザミとも呼ばれています。日本に広く分布し、その独特な花の形が特徴です。

特徴

キセルアザミの茎は、高さ50cmから100cm程度に成長します。茎につく葉は細く、数も比較的少ないのが特徴です。他のアザミと比べて葉が少ない分、花の存在感が際立ちます。

花期は9月から10月にかけてで、名前の由来にもなっているように、花が煙管（キセル）のように下向きに咲きます。紫色の筒状花が集まって頭状花序を形成し、独特の美しさを醸し出します。興味深いことに、花が終わると花序は上向きに変化します。この変化も観察する上でのポイントと言えるでしょう。

また、花期にも深く裂けた根生葉が残っているのも、キセルアザミの特徴の一つです。これにより、花が咲いていない時期でも、他の植物と区別することができます。

分布と生育環境

アザミ属の植物は、分布域が広いものから非常に狭い地域に固有のものまで、多様な種類が存在します。キセルアザミは比較的広い分布域を持ち、本州、四国、九州の山野に自生しています。特に、湿り気のある場所や湿原などでよく見られます。これらの環境が、キセルアザミの生育に適していると考えられます。

関連項目

• - アザミ

キセルアザミは、その独特な花の形と生育環境から、観察や研究の対象としても興味深い植物です。山野を散策する際には、ぜひキセルアザミを探してみてください。その美しい姿に魅了されることでしょう。

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