キャビネット

キャビネットとは、一般的に飾り棚や収納棚として使用される家具の総称です。英語では「Cabinetry」と表記され、オフィス、キッチン、洗面所など、様々な場所で利用されています。目的や場所に応じて多種多様なタイプが存在し、それぞれの特徴を理解することで、より便利で快適な空間作りが可能になります。

オフィスキャビネット

オフィス環境で使用されるキャビネットは、書類や備品の整理・保管を主な目的としています。効率的なオフィスワークを支えるために、多様な種類が展開されています。

オープン型: 前面に扉がないタイプのキャビネットです。書類の出し入れが容易なため、頻繁に使用する書類の保管に適しています。比較的安価に入手できますが、地震時に中身が飛び出す危険性や、セキュリティ面での懸念があります。
両開扉型: 前面に両開き式の扉がついたキャビネットです。書類を整理しやすく、収納力にも優れていますが、扉の開閉スペースが必要になります。
引き違い扉型: 前面に左右にスライドする扉が付いたキャビネットです。狭いスペースでも設置できますが、中央付近の書類は取り出しにくいという欠点があります。
ラテラル型: 引き出し式のキャビネットです。大容量の収納が可能で、収納した書類を一覧しやすいのが特徴です。ただし、構造上、低い位置に設置する必要があるため、上置きとして使用することはできません。
サイドキャビネット: 個人のデスク下や横に設置する引き出し式のキャビネットです。文具や書類など、手元に置いておきたいものを収納するのに便利です。

システムキッチン

システムキッチンにおけるキャビネットは、調理器具や食材、食器などを収納する重要な役割を担っています。主に、フロアキャビネットとウォールキャビネットの2種類があります。

フロアキャビネット（ベースキャビネット）: ワークトップ（天板）を支える土台となるキャビネットです。調理台やシンクの下に設置され、様々な収納方法に対応しています。引き出し式や開き扉式など、多様なタイプがあります。
ウォールキャビネット: キッチンの壁面や天井に取り付けられた吊り戸棚です。デッドスペースを有効活用できるため、収納スペースを増やすのに役立ちます。手が届きにくい場所には、昇降式のタイプが便利です。

洗面化粧台

洗面化粧台のキャビネットは、洗面用品やタオルなどを収納するために使われます。ミラーキャビネットとサイドキャビネットが一般的です。

ミラーキャビネット: 鏡の裏側に収納スペースが設けられたキャビネットです。細々とした洗面用品を隠して収納できるため、洗面台周りをすっきり見せることができます。
サイドキャビネット: 洗面台本体の横に設置された収納キャビネットです。タオルや洗剤など、かさばる物を収納するのに便利です。


キャビネットは、収納だけでなく、インテリアとしての役割も担います。素材やデザインによって、空間の雰囲気を大きく変えることが可能です。適切なキャビネットを選ぶことで、整理整頓された快適な空間を創り出すことができます。

関連項目

家具
* 箪笥

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