キャビン (映画)

映画『キャビン』の詳細

『キャビン』（原題: The Cabin in the Woods）は、2012年に公開されたアメリカのSFホラー映画です。本作は、ドリュー・ゴダードが監督・脚本を手がけ、ジョス・ウィードンが脚本と製作を担当しています。この映画は、一般的なホラー映画の構造に挑んだ作品として知られています。

基本情報

『キャビン』は、青年たちが差し込む恐怖の中に潜む謎を描いており、典型的なホラー映画のあり方を覆す試みがなされています。同じ年に公開されたホラー映画に『キャビン・イン・ザ・ウッズ（Resolution）』があるものの、こちらとは関係がありません。

ストーリーの概要

物語は、大学生のデイナやホールデン、マーティ、ジュールズ、カートが週末を近郊の森にある小屋で過ごす計画から始まります。道中、地元のガソリンスタンドで、彼らは小屋にまつわる不吉な話を聞かされますが、興味をそそられつつも小屋へと向かうのです。

彼らは初めは楽しい時間を過ごしていましたが、夜になると地下室の扉が開かれます。薄暗い室内で、デイナが不気味な日記を見つけます。その日記は、ペイシェンス・バックナーという少女のもので、バックナー一家の恐ろしい過去が記されていました。さらに、日記の最後には謎のラテン語の文が書かれてあり、デイナがそれを読み上げることで、家族が復活します。

復活したバックナー一家は、若者たちに襲いかかり、惨劇が始まります。この恐怖を見守る管制室では、様々なハイテク機器を使用して、監視する人々が若者たちの動きを操作しています。薬物散布や照明調整など、様々な工夫が施されていますが、彼らの目的は生贄の儀式を成功させ、地下に存在する「古き神々」を封印することです。

儀式の内容と展開

儀式は、大学生が一人ずつ死ぬことで対応する石版に血が垂れるというものです。この石版は「淫婦」「戦士」「学者」「愚者」「処女」の五つがあり、目的は「処女」以外の石版に血を満たすことです。国によっては、この儀式がうまくいかなかったものが多く、日本も失敗をし、アメリカの儀式が最後の希望となります。

やがて、若者たちの多くが命を落とし、管制室では歓喜が広がりますが、ここに悩ましい展開が待ち受けています。思わず生存したマーティがカメラ外でデイナを助けに入り、パニックを引き起こします。エレベーターから怪物が解き放たれ、管制室の職員たちを次々と容赦なく襲っていきます。

結末とテーマ

最終的に、マーティとデイナは石版の間にたどり着きますが、そこには全ての真実を知る館長が現れます。マーティが予定通り死ななければ大きな危険が迫っていると告げられる中、デイナは悩みますが、最終的にはマーティと共に生き残る決断をします。しかし、儀式の失敗がもたらす結果は避けられず、巨大な邪神が復活し、人類の危機が予感される形で物語は幕を閉じます。

キャスト情報

本作には多くのキャストが出演しています。デイナ役はクリステン・コノリー、カート役はクリス・ヘムズワース、ジュールズ役はアンナ・ハッチソン、マーティ役はフラン・クランツなど、日本語吹替版にも豪華な声優陣が揃っています。

製作と公開

映画の制作費は約3000万ドルで、撮影は2009年から始まりました。公開は当初予定されていた日から変更され、2012年の春に行われました。公開を待つ間の波乱も多く、観客にとっては待ち望まれる作品となりました。

評価

興行的には成功を収め、北アメリカだけでも4200万ドル以上を記録し、批評家からも高評価を得ています。Rotten Tomatoesでは91%の支持率を示し、Metacriticでも高得点を記録しました。このように『キャビン』は、ホラー映画に新しい風を吹き込む作品として、ファンからも注目を集めています。

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