キャピラノ大学

キャピラノ大学

キャピラノ大学（Capilano University）は、カナダ西部のブリティッシュコロンビア州を拠点とする州立の総合大学です。前身であるキャピラノ・カレッジとして創設され、現在は主に学部課程の教育を展開しています。

設立と歴史

この教育機関は、1968年に地域の住民と教育委員会によって設立されました。その名称は、コースト・セイリッシュ族に属するスコーミッシュ族の重要な指導者であったジョー・キャピラノ酋長に敬意を表して付けられています。開学当初はカレッジ（単科大学）でしたが、高等教育機関としての地位を確立し、2008年には大学へと昇格しました。

教育機関としての発展に伴い、キャンパスも拡張されてきました。メインキャンパスはノースバンクーバー地区に設置され、1973年にはスカーミッシュに、1977年にはシーシェルトにそれぞれサテライトキャンパスが設けられています。これらのキャンパスは、スコーミッシュ族、ツレイル・ワウトゥス族、マスカム族、リルワット族、シーシェルト族（shíshálh）といった先住民の伝統的かつ祖先から受け継がれた土地の上に立地しており、大学はこれらのコミュニティとの関係性を重視しています。

大学昇格後、2020年10月には、カナダ国内の主要な大学で構成される組織であるカナダ大学協会（Universities Canada、旧称 The Association of Universities and Colleges of Canada）への正式加盟を果たし、カナダの高等教育システムにおける位置付けをさらに強固にしました。

規模と学生構成

キャピラノ大学には、学部に約12,700名の学生が在籍しています。このうち、約9,000名が学位や資格取得を目指す単位取得プログラムで学んでおり、約1,200名がスキル向上や生涯学習を目的とした非単位プログラムに参加しています。また、国際交流も活発で、約2,500名の留学生が世界各国から集まり、多様な環境の中で学んでいます。

教育プログラムと主な分野

キャピラノ大学は、学生の多様なニーズに応えるため、100を超える幅広いプログラムを提供しています。これらのプログラムは、専門知識や実践的なスキルを身につけることができるよう設計されています。特に注力している主要な学問分野には、以下のものが挙げられます。

教育、健康、人間開発
ビジネスと専門職研究
アート及びサイエンス
グローバル及びコミュニティ研究
* 美術・応用美術

これらの分野において、学士号プログラムを中心に、ディプロマやサーティフィケートプログラムなど、様々なレベルの教育機会が提供されています。

キャンパス環境

大学の主要な教育拠点であるメインキャンパスは、ブリティッシュコロンビア州のノースバンクーバー地区にあります。豊かな自然に囲まれた環境で、学生は最新の施設を利用して学習や研究に取り組むことができます。さらに、州内のスカーミッシュとシーシェルトにもサテライトキャンパスを有しており、地域の学習ニーズに応じたプログラムを提供しています。これらのキャンパスは、前述の通り先住民の伝統的な土地に位置しており、その文化的背景を尊重した運営が行われています。

キャピラノ大学は、カレッジ時代から地域社会に根差した教育を提供し続けており、大学へと発展した現在も、実践的な学びと地域貢献を重視する教育機関として、多くの学生に学びの機会を提供しています。

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