キャプテンD

キャプテンD（Captain D’s）は、アメリカ合衆国で展開する人気のファストカジュアルチェーンストアです。シーフードをメインに、フィッシュ・アンド・チップスや、近年注目されている低炭水化物メニューを特徴としています。本社は音楽の街として知られるテネシー州ナッシュビルに位置しており、競合企業としてはロング・ジョン・シルヴァースが挙げられます。

歴史

キャプテンDの歴史は、1969年8月15日にテネシー州ドネルソンにオープンした「ミスターD」という名の1号店から始まりました。この「D」は、創業者の一人であるレイ・ダナー氏の姓の頭文字に由来しています。創業当初からシーフードを中心としたメニューで人気を集め、着実に店舗数を拡大していきました。

2007年には、そのメニューの革新性が評価され、『ネイションズ・レストラン・ニューズ』誌のメニューマスター賞を受賞しました。特に、改良メニュー部門での受賞は、常に顧客のニーズに応えようとする姿勢の表れと言えるでしょう。近年では、ブランドの大幅な改革を断行し、2年以上連続で売上を伸ばすという目覚ましい成果を上げています。この成功は、フランチャイズ展開の加速にも繋がっており、アメリカ全土での更なる成長が期待されています。また、2013年には、ニュースサイト『ナッシュビル・ポスト』によって、フィル・グレイフィールド氏がCEO賞を受賞するなど、経営面でも高い評価を受けています。

買収と経営体制の変遷

キャプテンDは、その歴史の中で、何度か経営体制の変更を経験しています。2000年には一度破産を経験しましたが、2002年にはテキサス州ダラスに拠点を置くローンスター社がショーニーズを買収しました。その後、2004年12月には、メリーランド州ティモニアムを基盤とするグロテック・キャピタル・グループ社と、マサチューセッツ州ボストンの未公開株式投資会社であるチャールズバンク・キャピタル・パートナーズが、サジタリウス・ブランドを組織し、キャプテンDを1億5千万ドルで買収しました。この間、キャプテンDのオーナーは、メキシコ料理チェーンのデル・タコも操業していました。

2010年には、サン・キャピタル・パートナーズに買収され、2012年にはスーパー・サラダからグランディーズを買収することで、更なる事業拡大を図りました。2013年には、サン・キャピタル・パートナーズからセンター・パートナーズへと所有権が移りました。この一連の売却劇は、『ロイター・バイアウト・マガジン』で改革賞に選ばれるなど、業界内でも大きな注目を集めました。

これらの買収と経営体制の変遷を経て、キャプテンDは、より洗練されたブランドへと進化を遂げ、現在もなお、アメリカのファストカジュアル業界で存在感を放ち続けています。

外部リンク

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