キャメオ

キャメオ (Cameo)

キャメオは、1974年にニューヨークで結成されたアメリカのR&B、ファンクバンドです。その音楽性は時代とともに変化し、ファンク、R&B、ロックの要素を融合させた独自のサウンドを確立しました。特に1980年代には、「Word Up!」などのヒット曲を連発し、世界的な人気を博しました。

来歴

1974年、ラリー・ブラックモンを中心に13人のメンバーで「ニューヨーク・シティ・プレイヤーズ」として活動を開始。その後、同名のバンドとの混同を避けるため「キャメオ」と改名し、メンバーを8人に絞りました。初期はブーツィー・コリンズのオープニングアクトなどを務め、実力を磨きました。

1977年、デビューアルバム『カーディアック・アレスト』をリリース。1980年には、アルバム『キャメオシス』からシングルカットされた「Shake Your Pants」がR&Bチャートで8位を記録し、注目を集めました。

1982年、活動拠点をアトランタに移し、アトランタ・アーティスツ・レコーディングスを設立。メンバーをラリー・ブラックモン、トミ・ジェンキンズ、ネイザン・レフトナント、グレゴリー・ジョンソン、チャーリー・シングルトンの5人に絞り、アルバム『アリゲーター・ウーマン』を制作しました。この頃から、音の隙間を意識した独特の「キャメオ・サウンド」を追求し始めます。

1984年、アルバム『シーズ・ストレンジ』をリリース。シングル「She's Strange」は、ブラック・ラジオでヘビーローテーションとなり、R&Bチャートで1位を獲得する大ヒットとなりました。12インチレコードもクラブシーンで人気を博し、「Cameo Megamix」もリリースされました。

1986年には、最大のヒット曲「Word Up!」をリリース。アメリカのラジオで頻繁にオンエアされ、R&Bチャートで1位、ポップチャートでも6位を獲得する大成功を収めました。続く「Candy」もヒットし、キャメオの人気は不動のものとなりました。

1988年のアルバム『マチズモ』では、なんとマイルス・デイヴィスが演奏で参加し話題を呼びました。

1990年代には、ブラック・ロックから原点回帰し、ソウル、ファンク色の強い「アイ・ウォント・イット・ナウ」をソウルチャートでヒットさせました。2000年にアルバム『Sexy Sweet Thing』をリリース後、レコーディング契約はありませんが、メンバーは個々に音楽活動を続けています。

音楽的特徴

キャメオの音楽は、ファンクを基盤としながらも、R&B、ロック、ニュー・ウェイヴなど、様々なジャンルの要素を取り入れた独自のサウンドが特徴です。ラリー・ブラックモンの独特なボーカルと、緻密に構築されたリズム隊が生み出すグルーヴは、多くのファンを魅了しました。また、彼らのファッションセンスも注目を集め、特にラリー・ブラックモンの奇抜な衣装は、キャメオのイメージを決定づけるものでした。

ディスコグラフィー

カーディアック・アレスト (1977)
ウィ・オール・ノウ・フー・ウィ・アー (1978)
アグリー・エゴ (1978)
シークレット・オーメン (1979)
キャメオシス (1980)
フィール・ミー (1980)
魔法の騎士 (1981)
アリゲーター・ウーマン (1982)
スタイル (1983)
シーズ・ストレンジ (1984)
ファンキー・ライフ (1985)
ワード・アップ (1986)
マチズモ (1988)
リアル・メン・ウェア・ブラック (1990)
エモーショナル・ヴァイオレンス (1992)
イン・ザ・フェイス・オブ・ファンク (1994)
Sexy Sweet Thing (2000)

外部リンク

公式ウェブサイト
オールミュージック'>キャメオ - オールミュージック
Discogs'>キャメオ - Discogs
* Jeff Nelson Interview NAMM Oral History Library (2022年))

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