キャロン・ホーガン

キャロン・ホーガン

日本の音楽シーンで活躍した女性歌手、キャロン・ホーガン（Caron Hogan）は、特に黎明期の近田春夫&ハルヲフォンに参加していたことで知られています。アフリカ系アメリカ人のルーツを持つ彼女は、パワフルな歌唱力で多くの人々を魅了しました。具体的な生年月日や出身地については、残念ながら詳しい記録が残されていません。

来歴と活動

キャリアの初期、キャロン・ホーガンは東京・六本木にあった伝説的なディスコ「アフロレイキ」の看板シンガーとして人気を博していました。彼女のレパートリーは、ファンクやソウルの名曲を中心としており、特に敬愛していたリン・コリンズの代表曲『Think (About It)』や『Rock Me Again And Again』、アレサ・フランクリンの『Rock Steady』などを得意としていました。

1975年（昭和50年）、彼女は当時新たなサウンドを追求していたハルヲフォンにメンバーとして加わります。この時期のハルヲフォンは、リーダーの近田春夫を中心に、恒田義見、高木英一、小林克己、そしてキャロン、長谷川康之という6人編成でした。キャロンはキングレコードからリリースされたハルヲフォンの企画シングル『FUNKYダッコNo.1』でリードボーカルを務め、その力強い歌声とグルーヴ感あふれる表現力を披露しました。

『FUNKYダッコNo.1』は、当時のディスコシーンにおける歌謡曲の試みとして注目されました。この楽曲は、後年の2001年11月25日に発売されたコンピレーションアルバム『ディスコ歌謡コレクション＊キング編』にも収録されており、現在でもCDを通じて彼女の貴重な歌声を聴くことができます。

また、キャロンがハルヲフォンで活動していた頃の姿は、2008年（平成20年）に公開されたドキュメンタリー映画『ロック誕生』（村兼明洋監督）の中で、アーカイブ映像として紹介されています。これにより、当時の熱気とともに彼女の存在を知ることができます。

ハルヲフォンを離れた後も、キャロン・ホーガンは歌手としての道を歩み続けました。主に都内を中心としたレビューショーなどで、その才能を発揮し続け、晩年まで精力的に活動を行っていました。

逝去

2018年1月17日、キャロン・ホーガンは60歳でこの世を去りました。短い生涯ではありましたが、日本の音楽シーン、特にファンクやソウルの要素を取り入れたサウンドにおいて、その個性的な歌声と存在感は確かな足跡を残しました。

ディスコグラフィ

シングル
FUNKYダッコNo.1 （1975年、キングレコード）- ハルヲフォン名義、リードボーカル

フィルモグラフィ

映画
ロック誕生 （2008年、監督：村兼明洋）- アーカイブフッテージ出演

関連事項

リン・コリンズ
近田春夫&ハルヲフォン

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