キューポラ杯争奪戦

キューポラ杯争奪戦：川口オートレース場の夏の風物詩

川口オートレース場で開催される「キューポラ杯」は、オートレース界を代表するGI競走です。日刊スポーツの協賛を受け、毎年多くのオートレースファンを魅了しています。

歴史と名称の由来

1977年に創設された本競走は、かつて川口市に数多く存在した鋳物工場のキューポラに由来する名称が付けられています。創設当初からオートレースファンに親しまれてきた歴史あるレースであり、長きに渡り、多くの名勝負が繰り広げられてきました。当初はGII競走として開催されていましたが、2001年にはGIに格上げされ、オートレース界における重要度がさらに高まりました。2009年までは「キューポラ杯争奪戦」でしたが、2010年からは現在の「キューポラ杯」へと名称変更されています。2016年からはナイター開催も導入され、より多くの観客がレースを楽しめるようになりました。優勝賞金は350万円と、オートレース選手にとって大きな目標となる金額です。

勝ち上がり方式

キューポラ杯の勝ち上がり方式は、通常の開催時と川口No.1決定戦開催時で異なります。詳細はオートレースオフィシャルサイトの「キューポラ杯 勝ち上がり」を参照ください。それぞれの開催形態に応じて、選手たちは熾烈な予選を勝ち抜き、決勝への切符を目指します。予選から決勝まで、一瞬の隙も許されない、手に汗握るレース展開が続きます。

過去の優勝者とエピソード

数々の名選手がキューポラ杯の栄冠を掴んできました。彼らの活躍は、オートレースの歴史に刻まれた輝かしい記録となっています。過去の優勝者リストは、オートレースオフィシャルサイト等で確認できます。

近年では、いくつかの注目すべき出来事がありました。2017年の第41回大会では、選手ロッカー内で火災が発生し、レースが中止となる事態が発生しました。幸いにも大きな被害には繋がりませんでしたが、レース関係者やファンに大きな衝撃を与えました。また、2020年の第44回大会では、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、入場制限が実施されました。観客の安全を最優先した措置でしたが、それでも目標を大きく上回る売上を記録し、オートレースファンの熱意の高さが伺えます。翌2021年の第45回大会は、緊急事態宣言の発出に伴い無観客レースとなりました。さらに2022年は川口オートレース場の改修工事のため、大会が6月に前倒しで開催されました。そして、2023年の第47回大会では、佐藤摩弥選手が女子選手として初のGI制覇という快挙を成し遂げました。これはオートレースの歴史に新たな1ページを刻んだ出来事と言えます。

キューポラ杯の未来

キューポラ杯は、オートレース界の伝統と発展を象徴する重要な競走です。今後も、多くの名勝負が繰り広げられ、オートレースファンの心を掴み続けることでしょう。選手の熱い戦いと、観戦する人々の興奮が一体となり、川口オートレース場を熱狂の渦に巻き込む、そんな夏の風物詩として、キューポラ杯はこれからも続いていきます。

関連事項

オートレースの競走一覧
川口オートレース場

もう一度検索