キングジョージ島

キングジョージ島は、南極海に浮かぶサウスシェトランド諸島に属する島です。南緯62度23分、西経58度27分に位置し、面積は約1,150平方キロメートル。島名は、イギリス国王ジョージ3世に由来します。

アルゼンチンでは「5月25日島」、チリでは「レイ・ホルヘ島」と呼ばれています。イギリス、アルゼンチン、チリが領有権を主張していますが、南極条約によって権利行使は凍結されています。

発見と概要

1819年、イギリスの探検家ウィリアム・スミスによって発見され、同年10月16日に初の島への上陸が記録されました。海岸部にはわずかな植生が見られ、ミナミゾウアザラシなどの動物が生息しています。

キングジョージ島は、南極観測基地が集中する地域であり、アルゼンチン、ブラジル、チリ、ロシア、韓国、中国、ポーランド、ウルグアイが観測基地を設けています。これらの基地は主に有人越冬基地として機能し、生物学や地学を中心とした研究が行われています。近年では、夏季に観光客も訪れるようになりました。

各国基地とビジャ・ラス・エストレージャス

チリ空軍が管理するエドゥアルド・フレイ・モンタルバ観測基地には滑走路があり、各国基地への補給や人員輸送において重要な役割を果たしています。この観測基地の近くには、「チリ領南極」で最大の人口を擁するビジャ・ラス・エストレージャスという集落があります。研究所のほか、住宅、郵便局、観光客向けホテルなどが整備されています。

メタリカのライブ

2013年12月8日、ヘヴィメタルバンドのメタリカが、キングジョージ島にあるアルゼンチンのカルリーニ基地でライブを開催しました。これにより、メタリカは七大陸すべてでライブを行った初のアーティストとなりました。

キングジョージ島