キングスナイト (KING'S KNIGHT)
『キングスナイト』は、
1986年9月18日にスクウェア(後の
スクウェア・エニックス)からリリースされた
ゲームソフトで、ジャンルとしては
シューティングゲームとフォーメーションRPGが特徴です。オリジナルの
ファミリーコンピュータ版も含め、
MSXやPC-8801mkIISR、X1でも移植され、多くのプラットフォームでその魅力を享受することができました。ゲームは、4人の勇者が
ドラゴンに囚われた王女を救出するというストーリーが展開されます。
 ゲームの流れ
本作では、各ステージでプレイヤーが1人の勇者を操作し、敵を倒したり
アイテムを獲得したりしながら進行します。合計4つのステージを攻略した後、最終ステージに挑むことになります。勇者の体力(HP)が0になると、そのキャラクターはそのまま死亡し、次のステージに進むことになるため、全員を生き残らせることがクリアの鍵となります。特に最終ステージでは、全ての勇者が存命でないと強敵
ドラゴンに勝つことができません。そのため、失敗したステージをコンティニューで再挑戦する必要があります。
ゲーム内には様々な
アイテムが存在します。命の石はHPを回復し、逆にニセ命の石はHPを減少させます。また、特定の条件下で大量のパワーをもたらす「カーラムの石」や、レベルを上げる古代の宝物も登場します。さらに、各ステージには勇者の魔法が存在し、これを全て集めることで最終ステージでの強力な攻撃が可能になります。
各魔法は火、水、土、風といった自然の要素に関連し、それぞれ異なる効果をもたらします。例えば、火の魔法「ネイザス」は敵を瞬時に焼き払うことができ、土の魔法「バルバス」は特定の障害物を破壊します。これらの魔法を駆使して、プレイヤーはスムーズにステージを進むことが求められます。
 ストーリーとキャラクター
物語は、古代に
ドラゴン一族が人類を支配していた時代に始まります。
ドラゴン一族の衰退により、彼らは魔法を使って人間に姿を変え、国の支配者として生き残る方法を選びました。オルセア国王の娘、クレア姫もその一員でしたが、某日彼女は暗い古城に捕らわれてしまいます。王は勇者たちを召集し、クレア姫の救出を計画します。
登場キャラクターには、
剣士のレイジャック、老ウィザードのカリバ、火を吐くモンスターのバルーサ、そしてシーフのトビーが含まれます。彼らはそれぞれ独特な能力を持ち、プレイヤーは彼らの役柄を通じてバラエティ豊かなゲーム体験を味わうことができます。
 ステージ構成
ゲームは、草原、廃墟の街、夜の森、砂漠、そして最終ステージの城といった多様な環境を舞台にしており、それぞれのステージで新たな挑戦が待っています。特に最終ステージでは、今までに操作したキャラクターが一つのユニットとして登場し、最高難度の戦闘が展開されます。
 続編と評価
2016年には30周年を記念して続編『キングスナイト –Wrath of the Dark Dragon-』が発表され、スマートフォン用アプリとして評価されましたが、サービスは早々に終了してしまいました。また、
ファミリーコンピュータ版はゲーム誌の評価でも高い点数を獲得しており、当時の名作として認識されています。
『キングスナイト』は、
シューティングゲームとしてのスリルと、RPG要素の戦略性が見事に融合した一作であり、多くのファンに愛され続けています。