キングス・オブ・サマー

『キングス・オブ・サマー』：ひと夏の青春逃避行

『キングス・オブ・サマー』（原題: The Kings of Summer）は、2013年に公開されたアメリカの青春コメディ映画です。監督はジョーダン・ヴォート＝ロバーツ、主演はニック・ロビンソンが務めています。

あらすじ

物語は、父親との関係に息苦しさを感じている少年ジョーが、親友のパトリックと共に家出を決意するところから始まります。2人は森の中でビアジオという少し変わった少年と出会い、3人で自給自足の生活を始めることに。自分たちの手で家を建て、狩猟や採集で食料を調達し、自由を満喫する日々を送ります。しかし、そんな彼らの生活も、一人の少女の出現によって変化していくのでした。

ストーリーの詳細

ジョーは、父親フランクの過干渉にうんざりしていました。一方、パトリックも日々の生活に不満を抱えていました。そんな2人が意気投合し、森へ家出することを決意します。そこで出会ったのが、風変わりな少年ビアジオ。3人は協力して森の中に家を建て、自給自足の生活を始めます。

当初は自由を謳歌していた3人ですが、次第に孤立感を感じるようになります。食料調達の役割分担を決める中で、ジョーとビアジオは狩猟、パトリックは採集を担当することになりました。数週間後、ジョーとパトリックの家出は失踪事件として報道されるようになり、フランクはジョーが自分をからかっているのではないかと疑い始めます。

そんなある日、ジョーは憧れの少女ケリーを家に招待したいと言い出します。パトリックはこれに反対しますが、最終的には受け入れることに。しかし、事態は思わぬ方向に進みます。ケリーがパトリックに好意を寄せ始めたのです。ジョーはパトリックに対抗心を燃やし、2人の関係はぎくしゃくしていきます。そして、些細なことからジョーはケリーに酷い言葉を浴びせてしまい、彼女は去って行きます。さらに、ジョーはパトリックの過去の傷を抉るような発言をし、ついにパトリックも家を飛び出してしまいます。残されたジョーは、ビアジオをも追い出し、一人で森での生活を続けることになります。

1ヶ月後、ジョーは食料調達のために狩りを試みますが、不手際から命の危機に瀕してしまいます。

キャスト

ジョー・トイ：ニック・ロビンソン
パトリック・キーナン：ガブリエル・バッソ
ビアジオ：モイセス・アリアス
フランク・トイ：ニック・オファーマン
* ケリー：エリン・モリアーティ

評価

本作は、批評家から概ね肯定的な評価を受けています。Rotten Tomatoesでは、批評家支持率76%を獲得しており、「チャーミングな演技と、思春期特有の心の揺れ動きを愛らしく描写している」と評されています。

まとめ

『キングス・オブ・サマー』は、家出という非日常的な体験を通して、少年たちが友情や自立、そしてほろ苦い青春を経験する物語です。美しい映像と個性的なキャラクターたちが織りなす、爽やかでちょっぴり切ない青春映画として、多くの観客の心を掴みました。

もう一度検索