キングス・カレッジ・ロンドン精神医学研究所

キングス・カレッジ・ロンドン精神医学・心理学・神経科学研究所（IoPPN）

キングス・カレッジ・ロンドン（KCL）に付属する精神医学・心理学・神経科学研究所（Institute of Psychiatry, Psychology and Neuroscience、IoPPN）は、精神疾患および脳疾患の原因解明を主要な目的とする研究機関です。かつては精神医学研究所（Institute of Psychiatry、IoP）という名称でした。IoPPNは、疾患の原因究明に留まらず、革新的な治療法の開発や、発症前の予防戦略の確立にも力を入れています。

南ロンドン・モーズレーNHSトラストとの連携

IoPPNは、南ロンドン・モーズレーNHSトラスト（SLaM）と緊密な連携体制を築いています。多くのIoPPNの主要スタッフが、王立ベスレム病院などの医療機関で臨床業務にも従事しており、研究成果を臨床現場へ迅速に還元する体制が整っています。

研究における卓越性

IoPPNの研究水準は、研究卓越性フレームワーク（REF 2014）において高く評価されています。同フレームワークでは、IoPPNの研究活動が100%「世界をリードしている」または「国際的に顕著に優れている」と評価され、研究環境についても100%「世界的に主導である」との評価を得ています。また、心理精神神経学の分野において、KCLは英国で2番目に優れた研究施設であると評価されています（1位はユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン）。USニュースランキング2016年版では、精神神経科学分野においてKCLは世界第2位にランクインしています。

歴史

IoPPNの歴史は、モーズレイ病院と深く関わっています。現在もIoPPNとモーズレイ病院はメインビルディングを共有しています。1914年、ロンドン市評議会はデンマークヒルの地に病院を建設することを承認し、精神科医フレデリック・モットの計画が具体化しました。1923年には、精神科医ヘンリー・モーズレイの寄贈によりモーズレイ病院が開院しました。

組織

IoPPNの主な収入源は研究活動によるもので、歳入のおよそ70%を占めています。残りの収入源は、NHSトラストSLaMからの資金提供が約20%、大学院教育による収入が約10%となっています。

著名な教員・在籍者

IoPPNには、数多くの著名な研究者や教員が在籍しています。

ジョン・カッティング
ジェフリー・アラン・グレイ
オーブリー・ルイス
ロバート・プランミン
マーティン・ロス
マイケル・ラッター
ウィリアム・サルガント
ピーター・スコット
デビッド・スタッフォード・クラーク
パメラ・テイラー

外部リンク

* Official website

もう一度検索